中年になっても睡眠中に
肌や筋肉は修復される

 若々しく健康な体を保つためには、睡眠中に分泌される、成長ホルモンが欠かせません。成長ホルモンは一日中分泌されますが、その約70%が睡眠中とされています。そのため、睡眠の質がカギを握ります。

 成長ホルモンは、疲れた筋肉の修復や成長促進、骨の形成、荒れた肌の回復再生、脂肪の代謝促進などを行います。また、体内に侵入してきた病原体と戦う免疫細胞の機能を保つ働きもあります。つまり、若さのキープと病気に強い健康な体づくりに、成長ホルモンはとても重要な働きをしているのです。

 成長ホルモンは、歳を重ねても分泌され続けます。ただし、良質な睡眠がしっかりとれていないと分泌量が減り、働きも低下します。特に、就寝後3~4時間までの「ゴールデンタイム」といわれる時間帯は成長ホルモンの分泌量のピーク。このとき深い睡眠がとれていることが理想の状態です。

 良質な睡眠で成長ホルモンがきちんと分泌されれば、骨や筋肉、肌のハリ・ツヤは何歳になっても取り戻せます。見た目の若々しさが回復することは、大きな自信につながります。

図表 成長ホルモンの主な働き同書より転載 拡大画像表示

ネガティブな感情も
眠れば整理される?

 睡眠は、体の健康を保つために必要ですが、心の健康を保つためにも頼もしい力を発揮します。ネガティブな感情を整理し、明日への活力を生み出してくれるのです。

 例えば仕事で大きなミスをしてしまったとします。「すべて自分の責任だ」「信用をなくす」「上司に顔向けできない」、さまざまな思いが頭に渦巻き、自分を消し去ってしまいたくなります。ところが眠ることによって、この感情は整理されます。

 睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があり、これが交互に繰り返されます。ノンレム睡眠中には海馬が覚えておくべきと判断した記憶だけが、長期記憶として保存されます。一方、不要と判断した記憶は消去されます。また、レム睡眠中には情報が整理され、事実とネガティブな感情とが分離されます。