中でも、特に避けるべきなのは、交差点内に停車してしまったクルマが、やや長めの距離をバックで移動し、交差点の外に出ようとする行為だと後藤弁護士は言います。

「この行為は、歩行者や後ろのクルマに重大な危険を生じさせる恐れがあるため、道路交通法第70条などの観点から避けるべきです。繰り返しになりますが、交差点内に取り残された場合は無理に移動・後退しないことが大切です」

「状況によっては、ハザードランプを点滅させて周囲に注意喚起を行い、歩行者の安全な通行を待つのが適切な場合もあります」

迷惑すぎる「横断歩道をふさぐクルマ」がカン違いしている〈信号機のルール〉道路交通法第70条 出典:「e-Gov」
拡大画像表示

横断歩道を「ふさがない」ために
気を付けるべきこと

 では、ドライバーはどうすれば、横断歩道上や交差点内で立ち往生する事態を予防できるのでしょうか。

迷惑すぎる「横断歩道をふさぐクルマ」がカン違いしている〈信号機のルール〉歩行者に迷惑をかけない方法とは? Photo:PIXTA

 後藤弁護士のアドバイスを踏まえると、まずやるべきなのは「早く交差点に進入したい」という気持ちを抑えることでしょう。

 特に渋滞が続いている場合などは、イライラが募って「早く目的地に着きたい」「渋滞を抜けたい」と思いがちです。しかし、その気持ちを抑えきれずに、周囲の状況を確認しないまま混みあった交差点に突入してしまうと、途中で信号が赤になり、横断歩道上に停車してしまうリスクが高くなります。

 こうした事態を避けるためにも、周囲の交通に気を配り、途中で赤になる可能性がある場合は交差点の手前で停止するべきです。もちろん信号機に関するルールも忘れず、やむを得ない場合を除き、黄色の灯火では停止することも大切です。

 交差点の中でも、特に「日常的に交通量が多い地点」「短い間隔で交差点が連続している地点」などでは、渋滞や赤信号に引っ掛かり、スムーズに通り抜けられないことがあるので、より慎重に運転するのがおすすめです。

 また、場所によっては、右折レーンが設置されているのに、右折用の矢印信号がない場所があります。右折用の矢印信号があるのに、矢印の点灯時間が短い交差点もあります。

 これらの交差点では一度に右折できる台数が少ないため、タイミングによっては右折しきれずに交差点内に留まってしまう場合があります。「まだ間に合う」と見切り発車したり、前のクルマにつられて動いたりせずに、右折するタイミングを冷静に見極めてください。