80%の力で頑張ればモテる? 
完璧すぎる上司は、実はモテない?

 最後のポイント、手順。例えば、パスタをゆでるとき、一緒に入れる具材もある程度パスタと同じ鍋でゆでておけば、炒める時間も少なくてすみます。このように、途中の工程まで一緒にできるものは合わせてしまうのが効率的ですよね。また、調理器具にこだわりを持つことも大切。何かを煮込む場合、普通の鍋を使うよりルクルーゼやストウブなどのホーロー鍋を使ったほうが、保温性が高く、煮込む時間を短縮できるばかりか、熱が均等に伝わるので料理がとても美味しくなります。パーティーなどではそのまま鍋ごと出せるのもうれしいですよね。

 この2つ、あなたの周りの「モテ上司」にも当てはまりませんか? 効率よく仕事をこなし、デジタル機器や手帳などの文房具、普段使っているバッグなども機能性の優れたものをスマートに使いこなしている。先に上げた1と2同様、ここにも「料理」と「仕事」の共通点があるのです。

 そして最後に隠れたポイントがもうひとつ。それは、「完璧すぎない」ということ。壁に飛び散った油を一滴残らず拭き取ろうとしたり、盛り付けのプロのように繊細すぎたり、レストランの味が再現できないからといって何度も何度も作り直したり……。そこまですると逆に神経質なイメージを与えすぎて、とっつきにくい「モテない上司」になってしまいます。少しぐらい大ざっぱな一面があったほうが人間らしく、逆に親近感を抱きやすくなります。失敗しても気にしないで笑ってすます!そんな男らしさもときには必要なのです。

 2014年、モテる上司のキーワードは、「猛禽類」「バランス」「効率」ということでお話しをしてまいりました。ぜひ参考にしてみてくださいね。

 さて、これまで全5回の「負けないオトコの食事学」をお伝えしてきました。さまざまな食事に関するアドバイスをしてまいりましたが、最後にお伝えしたい一番大切なことは、「食生活は長い目でみる」ということ。1日でバランスが取れなかったら1週間で、それでダメだったら1ヵ月で調整するつもりで長続きさせること。これがなによりのコツなのです。

 そして何をするにも三日坊主の皆さん、よりよい食生活を長続きさせる秘訣は、「80%で頑張る」ということです。食べてはいけないものはありません。甘いケーキだって、カツ丼の大盛りだって、食べちゃ絶対ダメとは思わないでください。食べしまったことに罪悪感を持ち、落ち込むのはやめましょう。ただし、食べるときは思いっきり楽しんで、笑いながら誰かと一緒に食べるようにしましょう。そうやって20%の息抜きをしたら、あとは80%の力で頑張る!これが「健康的な食生活を送る」ための秘訣なのです。

 最後にお伝えする美健丼は、表紙にもなっている「たっぷりしょうがのトマト牛丼」です。トマトとしょうがをたっぷり使ったヘルシー丼。牛肉の赤身肉を使った体にもうれしい1品なうえに、フライパンひとつでささっとできるので、見た目のわりに簡単です。ぜひ作ってみてくださいね。