加齢臭、薄毛、メタボ腹……30歳を超えると誰しもがひとつは抱える悩みごとです。こんな老化のお悩み、実は食生活で予防ができるってご存じでしたか? 今回は、今からでもまだ間に合う、老化に勝つ!ための食事学です。

老化を手っ取り早く食い止める!
そのための方法とは?

 インスタントラーメン、具なしの焼きそば、同じ色のチャーハンと揚げ物、もやしとキャベツ、彩り程度ににんじんが入った野菜炒め、鍋は白菜とネギと豚肉だけ。ひとり暮らしの自炊生活はついついこんなメニューに陥りがちです。特に男性のみなさんは心当たりがあるのではないでしょうか(ズボラ女子の皆さんもやってしまいがちなメニューですが)。しかしこの食生活が、実は老化の3大悩み、「加齢臭、薄毛、メタボ腹」を加速させている可能性があるのです!

 そもそも老化とはなんでしょうか?

 老化とは年齢を重ねるに連れて起こる現象のこと。老化が起こるにはいくつかの説がありますが、1956年にHarmanが「老化のフリーラジカル説」を提唱して以来、様々な研究がすすめられ、フリーラジカルの害を抑えることが出来れば老化を遅らせることができ、老化に伴いリスクが増える病気を予防することが出来ることが明らかになってきました。少し難しい説明になりますが、フリーラジカルとは、他の分子から電子を奪い取る力が高い分子や原子のことで、他の分子から電子を一つ取ってしまうとその分子は「酸化」(サビると同じ現象!)してしまうことになります。
 このフリーラジカルの代表的なものに活性酸素があります。活性酸素、名前だけ聞くと「身体を活性させてくれる良いものなんじゃないの?」と思いがちですが、それは間違い。活性酸素は私たちが取り込んだ酸素が形を変えたもので、身体の中で「酸化」を引き起こします。この「酸化」が身体の中で起こることによって、様々な老化現象が起こりやすくなるのです。

 つまり、逆に考えると、老化を少しでも遅らせるためには、この「酸化」を抑えることが最大のポイントになる、というわけです。

 では、酸化を抑えるためには、何をしたらいいのでしょうか。
 そのために何か特別なことをしなければならないのか? 特別なクスリを飲まなければいけないのか? いえいえ、そんなことは一切ありません。実はこの機能、食生活や生活習慣、ストレスや環境に気を配るだけで、高めることも低くすることもできるのです。中でも、食生活は自分で食材を選び、調理法を選ぶことができるので、いちばんてっとり早くコントロールができるもの。

 そのためにまず、みなさんにやってほしいことがひとつ。

 それは、ランチにしろ、夕食の食材選びにしろ、何か食品を手に取ったときに「この食事が自分を作る材料になるんだ」と自覚をすることです。自分のために、自分の体の細胞ひとつひとつを作るために食べるという意識を持つことが重要です。その意識を持つことで、食事は最大のアンチエイジングの武器になってくれるのです。