ノートPC1台でイスラエル出張が可能に
イスラエルでは、毎月40~60社程度のハイテクスタートアップが設立される。こうした最新情報も、月1回入手可能である。また、新規に設立された会社情報だけでなく、稼働しなくなった会社、買収された会社なども併せて入手できる。手前味噌で恐縮だが、イスラエル企業を定点観測したい企業にとっては、この上ない情報源となるのは、間違いないだろう。
2つ目は、オペレーションの問題である。海外出張したことがある人なら誰もが経験する、宿泊先の手配、移動手段の確保、ミーティング調整、オフィススペースの確保等々、本業と関係ない事務作業に時間を割くリソースは最低限に抑えたいだろう。
サムライインキュベートの代表、榊原健太郎氏は、日本の起業支援を始めた当初、起業家と一緒に住み、活動していた原点に立ち返り、イスラエル現地でも、「サムライハウスinイスラエル」と称し、起業家と居住する。サムライインキュベート担当者に確認したところ、4月10日の説明会、選考を経て、10名程度が入居予定とのことである。
この「サムライハウス in イスラエル」は、イスラエルにおける日本の平成版「出島」の役割を果たすといえば、わかりやすいだろうか。日本では起業家のみのスペースであったが、イスラエルでは、研究・開発拠点設立を検討する日本の大企業、イスラエル企業と協業を模索する日本のベンチャー企業へもスペースを開放する。
企業は毎月、固定コストを払えば、自社拠点の代わりとしてスペースが利用でき、ノートPC1台でイスラエルへ出張することができる。2週間程度から1ヵ月程度の出張時、在籍(ホテル代わりの滞在も)が可能となる予定である。