あなたの配偶者に、あなた以外の「セカンド・パートナー」がいたとしたら――。既婚者同士による親密ながらもプラトニックな関係――これを「異性の親友」ではなく「セカンド・パートナー」と呼ぶ。最近では、夫をさしおいてセカンド・パートナーと食事や映画に行くことを選ぶ妻も増えているという。それはいったいどのような関係なのか。なぜそうした新たな関係性が生まれたのか。そして今後広まる可能性はあるのか。識者や一般の声をもとに、社会的背景をレポートする。(取材・文/池田園子、編集協力/プレスラボ)
友達以上、恋人未満?
セカンド・パートナーが増える背景
「セカンド・パートナー」という言葉をご存じだろうか。それは、お互い既婚者ながらも親密な関係にある男女のことを指す。今夏、dot.ニュースに掲載された記事「友達以上不倫未満? “セカンド・パートナー”という不思議な男女関係とは!?」「セックスなし? SNSで『セカンド・パートナー』を探す女性の“驚愕実態”」が大反響を呼び、ネット上でも検証記事が続々と登場した。最近では、ワイドショーなどでも取り上げられている。
しかし、聞き慣れない言葉のせいか、いまいちピンと来ないという人も多いだろう。セカンド・パートナーとは、いったいどのような関係性を指すのだろうか。前出の記事内では、次のように定義されている。
【友達以上、不倫未満――肉体関係は伴わない、だが互いの配偶者が離死別したならば、そのときは一緒になろうと将来を誓い合う】
【配偶者であるパートナーの次に位置するこの既婚男女間による“セカンド・パートナー”ともいえる関係は、決して男女の関係は持たずプラトニックな間柄を保つことで、当事者たちは不倫とは一線を画していると考えているところがある】
形としては、既婚者が2人で食事をしたり、カラオケや映画に行ったりと、「特別に仲の良い異性の友人」同士として交流するというもの。ただし、そこには若干の恋愛感情があるものの、肉体関係は介在しないという、なんとも不思議というか、いびつさを思わせる関係である。
セカンド・パートナーという関係性が登場した背景について、『モンスターウーマン 「性」に翻弄される女たち』の著者で、女性の性や健康に詳しいライターの大場真代氏は、次のように語る。