新潟県にある製菓メーカー、三幸製菓で採用を担当していた筆者は「地方企業」「知名度が低い企業」という「採用負け組企業」でありながら、独自の採用スタイルを見つけ出し、自社にとって本当に欲しい人材を採ることを可能にする採用戦略を確立した。それが、メディアでもたびたび取り上げられる「おせんべい採用」だ。「おせんべい採用」とは、簡単に言えば、三幸製菓の主力商品である「おせんべいへの愛」がいかに深いかを応募者にプレゼンしてもらい、それを基準に採用をする、という手法。採用における常識である「母集団形成」に重きをおいた採用手法とは全く違う視点が注目された。こうした筆者の実体験を通じて、企業規模の大小、知名度に関わらず「本当に自社に必要な人材を採用するための採用戦略」について考えていく。