教科への関心を高める教科センター
萩原 では、これから教科センターを順にご案内いたします。1階には国語科と社会科、美術科のセンターがあり、国語と社会の教室は1階と2階に分かれています。
国語科は女性の教員も多いので、柱のところに丸い装飾が入り、机の形などでも曲線が多く用いられています。ちょうど教育実習生の授業をやっていますが、教室の入り口にいろいろ掲示されています。国語科の公式キャラクターのランちゃんと一緒に取り組む読書マラソンも実施中で、冊数に応じて達成記念品をいろいろ用意してあります。
社会科は埴輪(はにわ)のキャラクターや歴史の展示が中心になっています。生徒と教員が協力して集めた全国の「ご当地キティ」も展示されています。
美術科では、カフェテリアやフォワイエにも全生徒の作品を交代で展示しています。美術科センターには武蔵野美術大学の学生が企画した造形遊びや鑑賞コーナーがあり、授業以外でもアートの面白さに触れることができます。
――教科の先生によって取り組みが変わるわけですね。
萩原 2階と3階には英語科とフランス語科、数学科のセンターがあります。本校はカナダのケベック・カリタス修道女会が設立しましたので、創立以来、複言語教育を行っており、中学ではフランス語も必修です。高校進学時にフランス語を第一外国語として選ぶこともでき、その場合、大学入試もフランス語で受験します。
英語科ではアメリカ合衆国の地図や歴史的な事件、季節の行事など多彩な展示を行っています。フランス語科は公式キャラクターのメルシーちゃんがいろいろ紹介していますね。英語とフランス語をつなぐ場所には、留学に関するコーナーも設けています。
数学科の教科センターは、数学者の紹介や新聞形式でまとめられたトピックスの掲示が主となっています。数学ゲームも多種あって、生徒たちに好評です。
――生徒の語学への関心の高さがうかがえます。海外に行く機会も多そうですね。
萩原 いまは残念ながら渡航できませんが、在学中に一度は海外研修に参加します。一斉に行くのではなく、それぞれ希望者を募ります。複数回参加する人もいます。学園のルーツを巡り、オタワ大学で語学研修を受けホームステイ(3週間)をするカナダ研修は60人ほどの参加で、多いときには100人が行きました。
他にも、フィリピンのセブ島では英語のマンツーマンレッスンに加え、マザーテレサの乳児院で子どもたちと遊んだり、貧しい方の家々を訪問して食料を配ったりしています。オーストラリアやニュージーランドへのターム留学(中3・高1の1~3月)へは毎年15人ほど、そしてフランスとの交換留学制度コリブリにも5人ほどが参加しています。新しく加わったマルタ島は、欧米の留学生と活発に交流します。今後、さらに広げていく計画です。
――早くコロナ禍が収まるといいのですが。4階には理科の教科センターがありますね。
萩原 先生が自分で買って持ち込んだ熊の毛皮とか、繁殖させているウーパールーパーとか生き物もいろいろ飼育しています。理数コースの化学では、英語でポスターを作成して展示してあります。
――理系の生徒も多いのですか。
萩原 現在の高2・高3生を見ると、4割弱が理系志望になっています。