
成生達彦
第48回
日本では、いまだ環境と地域社会との「共生」を図るサステナビリティ経営が、十分に展開されているとは言えない。日本企業が世界のサステナビリティの動きをリードするために、経営戦略の中に中長期的なサステナビリティの考えを導入し、実践するかを解説する。

第45回
正直な取引で、「評判」の価値を高める、従業員と長期の雇用関係を結ぶなどの行為は、長期の利益に焦点を当てている。長期継続的関係のもとでは、協力関係が形成されやすい。では、どうやって協力関係を結ぶパートナーを選ぶのか。今回はそのことを考えてみよう。

第44回
経験学習の重要性はわかったが、実際に、職場で経験学習を活性化させるためのツールがほしいという要望が強い。シリーズ最終回の本稿は、いままでの内容を踏まえて、人が育つ職場づくりための3つのツールについて紹介する。

第43回
商人はよく「損して、得とれ」という。この言葉の意味は、最初は少し損したとしても、取引相手と長期にわたる協力関係を築き、そのもとで得る利益の方が、短期的な利益よりも大きいというものである。今回は、長期にわたる取引関係が、なぜ取引当事者間の協力を形成するか、についてゲームの理論を用いて検討する。

第42回
育て上手なマネジャーとそうでないマネジャーの指導方法には、どのような違いがあるのだろうか。若手の指導を任されている社員700名への質問紙調査データの分析をもとに、育て上手なマネジャーの特徴と、「育成力」を高める方法を提案する。

第41回
希少な資源を特定の用途に使うと他に振り向けることができなくなる。それによって諦めた利得が機会費用だ。この資源が生み出した価値と機会費用の差が利益。では、利益を生むにはどうしたらよいかを考えてみよう。

第40回
成長し続ける人は、挑戦し、振り返り、楽しみながら仕事をしている。これら3要素を自然な形で身につけ、高いレベルで維持させていくためにの原動力が、「思い」と「つながり」である。それは土から栄養を吸い上げる「根っこ」の役割を果たしている。

第39回
例年より2ヵ月遅れで就職活動が始まった。新卒者の採用に際しては、重要度が下がったとはいえ、応募者の「学歴」が、今でも採否を決める1つの要因となっている。なぜそうなのか、そのメカニズムを考えてみよう。

第38回
同じ経験をしても成長する人としない人がいる。その違いは、経験から学ぶ力の差によって生じる。第3回目の本稿では、学ぶ力を高めるために「挑戦する力」「振り返る力」「楽しむ力」に焦点を当てて、経験から学ぶための実践的方法について考えてみよう。

第37回
政府は2030年までにCO2排出量の30%削減を目指している、しかし3.11によって、原子力に頼ることはできなくなった。代わって主力となる太陽光発電普及の条件を簡単な数字で試算し、加えて排出権取引の効果を考えてみよう。

第36回
マイクロソフトの主力製品であるWindowsは、補完製品(アプリケーション)を必要とするプラットフォーム製品(PF製品)である。MSはこのPF製品のシェア占有によって、自社提供のアプリケーションソフト(IE、Word、Ecxel)でも大きな成功を収めてきた。ブラウザ戦争の歴史を通じて、成功のメカニズムと弱点について考えてみよう。

第35回
「経験から学ぶ力」とは何か。その3要素が「ストレッチ、リフレクション、エンジョイメント」であり、土台をなすものが「思い」と「つながり」である。この5つの要素とはどのようなものかを検討してみよう。

第34回
商品について売り手と買い手の情報量に差がある、いわゆる情報の非対称性があるとき、取引にはさまざまな問題が生じる。どのような問題が発生するのかを検証し、問題解決に果たす「評判」の役割を考えてみよう。

第32回
ビジネスパーソンが成長し続けるための鍵を握るのが、仕事上の経験である。第1回目はそのイントロダクションとして、なぜ経験から学ぶ力が必要になるのかについて、考えてみたい。

第31回
今年2月の発表された新日鉄・住金の合併を始め、この10年ほどを振り返ると、日本でも大型合併が増えている。合併には表に出てくる狙いのほかに、人員削減という裏技的な派生効果がある。だからこそ、経営者には一層高い経営者倫理が求められる。

第30回
家電業界では1990年代の中頃に、一部の商品について建値制からオープン価格制への移行がみられた。今回は、寡占的な生産者、または地域市場で価格支配力を持つ小売業者のどちらが小売価格を設定するか? この選択に影響を与える要因について検討してみよう。

第29回
他プレイヤー(企業、消費者)が提供する製品・サービス・情報と一緒になって、初めて価値を持つ製品・サービスをプラットフォーム製品・サービス(PF)という。PFは1社の一人勝ちになりやすい。連載第1回目は、PFの一人勝ち( Winner take all)のメカニズムについて考えてみよう。

第28回
組織の中にある無力感を払拭し、企業変革を進めていくにはどうしたらよいか。それに成功したローソンのケースを通じて、企業変革をリードするリーダーの具体的な行動とは何かを考えてみる。

第27回
終身雇用制度を採用している組織の弱点は、「環境対応力」が弱い点にある。私の現段階の研究として、どうすれば対応力を高められるかについて明確な答えはないが、研究途中として言えるのは、「ハイブリッド型」組織の実現にトライすることが一つの方向である。

第26回
今や多くの耐久財がレンタルされている。その一方で、販売されてもいる。メーカーにとっては、果たしてどちらが得なのだろうか。一部の耐久消費財がレンタルされている理由を検討してみよう。
