みわよしこ
政策ウォッチ編・第8回
安倍内閣が成立した。生活保護基準切り下げを目指す動きも、それに対抗する動きも、今後ますます激しくなりそうだ。こんな時期だからこそ、一度、基本に立ち返ってみようではないか。生活保護制度が保障する「最低限度の生活」とは、いったい何なのか?

政策ウォッチ編・第7回
北海道、札幌から高速バスで2時間程度の場所にある町に住む女性(43歳)は、自民党圧勝の選挙結果を受けて「終わりです」と語る。彼女は生活保護受給者の1人で、その町人の15%程度は生活保護を利用しているためだ。

政策ウォッチ編・第6回
ツイッターで強い影響力を持つ「のいほい」氏らは、今年7月、生活保護バッシング報道への意義申し立てとして、意見広告を毎日新聞に掲載した。そんな「のいほい」氏は、次期政権によって生活保護制度が危機にさらされる危険性を危惧する。

政策ウォッチ編・第5回
選挙までの残り日数が10日を切った現在、選挙をまったく気にせずに過ごすことは難しい。今回は生活保護当事者など最も弱い人々に対する政策を、各党のアンケートへの回答から読み解きたい。生活保護政策から、各党の政治姿勢が立ちあらわれて来るからだ。

政策ウォッチ編・第4回
12月4日の衆議院議員選挙公示を前に、各党は続々と政権公約を公開しはじめている。生活保護制度は、どうなるのだろうか?拡大する貧困の根本的な原因である景気・雇用の低迷に、打つ手はあるのだろうか?今回は、各党の公約を比較する。

政策ウォッチ編・第3回
衆院選を前に、生活保護制度をめぐる動きは目まぐるしい。11月17日、行政刷新会議「新仕分け」で「生活保護費を削減すべし」という結論となった。削減方針を支持した数多くの人々は、その結論がいつか自分自身の首を絞める可能性に気づいているだろうか?

政策ウォッチ編・第2回
2012年8月に「税と社会保障の一体改革」が成立して以後、生活保護制度に関する議論は、日毎に活発かつ具体的になっている。そもそも、生活保護制度が保障しているはずの「健康で文化的な最低限度の生活」とは、いったい何だろうか?

政策ウォッチ編・第1回
2012年8月に「税と社会保障の一体改革」が成立して以後、生活保護制度の改革に関する具体的な議論が活発になっている。そんななか生活保護費は、引き下げが検討されており、生活保護受給者の生活が「生存さえ困難」というレベルに追い込まれる可能性がある。

第300回
竹島・尖閣諸島をめぐる領土問題において、日本は「外交下手」を克服する必要があるだろう。たとえば韓国は、竹島問題に関して、民間人が参加する数多くの外交の場でも、多面的・多層的なアピールを粘り強く続けている。対して日本の現状はどうだろうか?

第299回
この数ヵ月、竹島問題を通じて日韓関係がクローズアップされてきた。韓国は文化的・人種的に深い関係があるのに近くて遠い国だ。ところが今や日本でも韓国料理がすっかり定着し、海外では韓国移民による“日本料理”が独自の発展を遂げ、文化は混じり合っている。

最終回
2010年、生活保護費は3兆円を突破した。2012年度当初予算では、生活保護費は3兆7000万円とされている。しかし現在、真に必要な生活保護費は、筆者試算では、最大約45兆円となる。削減に向かう生活保護制度とリアルは、あまりにもかけ離れているのだ。

第11回
先週閉幕した第180回通常国会において、「税と社会保障一体改革」関連法案が成立した。生活保護制度に関しては、削減の方向での見直しが行われる方針となっている。今回は、この案に反対した衆議院議員と政策秘書に、削減による弊害を聞いた。

第10回
地方に住み、生活保護を受給している障害者たちは、生活保護受給者の中でも最も立場の弱い人々である。この人々の支援者たちから見て、生活保護とはどのような存在なのだろうか。

第9回
生活保護受給世帯のうち11%は、障害者世帯。生計の手段が生活保護以外にない障害者も少なくない。しばしば「税金を払わず、納税者に養われるだけの存在」と考えられがちな障害者は、自分のありようを、どう考えているのだろうか?

第8回
生活保護にまつわる問題の1つ1つに関して、責任の所在や解決方法が議論される時、ほとんど完全に忘れられている存在がある。生活保護世帯で育つ、20万人以上の子どもたちだ。一体、子どもたちは、どんな生活をしているのだろうか。

第7回
福祉事務所とケースワーカーは、生活保護受給者が直接接する窓口であるだけではない。生活保護制度の実際の運用を行い、生活保護費の支出を直接決定・処理する重要な存在である。今回は、東京都江戸川区の福祉事務所の日常を通じて、生活保護制度を支える側の素顔に迫る。

第6回
本連載では、生活保護を受給する資格があるのに受給できていない人々が多数存在する「漏給」の問題については充分に紹介できていない。今回は、シンポジウム『生活保護バッシングの陰で頻発する餓死・孤立死事件』を通じて、漏給問題について考えたい。

第5回
この数年、世帯主が稼働年齢で、障害者・傷病者・ひとり親世帯のどれにも該当しない生活保護受給世帯が増加している。「働けるのに働かない」「仕事を選びすぎ」などと批判されがちな彼らだが、その批判は当たっているのだろうか?

第4回
傷病や障害によって働くことができなくなる可能性は、年齢や職業に関係なく、誰にでもある。今回は、精神疾患によって生活保護を受給する35歳の女性のこれまでの経緯・現在の生活を紹介。自立への歩みを進める彼女だが、大きなジレンマも抱えていた。

第3回
生活保護受給世帯の約35%は、傷病者・障害者世帯である。その中には、アルコール依存症患者も含まれている。今回は、1人のアルコール依存症患者を通して、生涯付き合わなくてはならない病気を抱える人々にとっての生活保護について考えてみたい。
