森上教育研究所
第44回
女子一貫高「洗足学園」、“他流試合”での挑戦が生徒を伸ばす
女性の自立のため大正から昭和にかけて設立され、1世紀前後の歴史を刻む私立の女子一貫校は数多い。創立者の理念を現在も大切にしながら、進学校化を進めてきた洗足学園には、「挑戦」する意気込みが脈々と受け継がれてきた。それが「他流試合」として、さまざまな場所で現在も発揮されている。

第43回
東大20人合格の衝撃!「洗足学園」が大躍進した理由
一昔前の洗足学園は、系列に音楽大学がある女子の学園という印象が強かった。ところがいまや、神奈川県下の女子校では、フェリス女学院と並ぶ最難関校に躍進、2022年に20人の東京大合格者を出すまでとなった。ここに至るまでどのような歩みがあったのか、その内実に迫ってみたい。

第42回
2月1日午前入試に参入する男子校「東京都市大付属」の勝算
中学受験比率の高い世田谷区でも、共学化の波が押し寄せてきている。その点、“トシコー”こと東京都市大学付属は、実に男くさい学校である。専任教員は全員男性であり、運動系を中心に部活動も盛んだ。そんな“ザ・男子校”が、23年入試で悲願の2月1日午前入試に参入する。

【中学受験への道】第143回
「中高一貫校」受験人気の背景にある令和の教育とは
2023年入試は、史上最多水準の競い合いになりそうな雰囲気が4月模試から漂っている。この点に関しては、男子受験生・女子受験生の人気の出そうな入試について取り上げてきた。今回は、令和の時代の教育とはどのようなものなのか。私立中学受験人気の背景にある教員の問題、特に「授業力」について、森上展安・森上教育研究所代表が、西村圭一・東京学芸大学教授にお話を伺った。

第41回
「東京都市大学付属」の東大合格者数が2ケタになった理由
首都圏の男子校で一番多くの受験者を集めている東京都市大学付属。中でも2月1日午後には、その日の午前に難関・上位校を受けた男子受験生が成城1丁目に押し寄せてくる。2022年には東京大学合格者数が12人と、初めて2ケタにのせた。ここに至るまでの軌跡をたどり、その背景にあるものを探っていこう。

【中学受験への道】第142回
首都圏「中高一貫校」4月模試で人気上昇の学校と入試【2023年男子受験生編】
前回は4月模試結果に基づき、女子校と共学校の女子受験生について取り上げた。今回は、2023年入試の男子受験生について、志望者数が上昇している男子校と共学校の入試を見ていこう。増加傾向にある男子は、どこを目指しているのかが、今回の結果からうかがえる。

第40回
東京女子御三家「女子学院」の学校文化――生徒同士が語り合い育む
2月1日午前入試で、一番多くの受験生が集まる男子校は開成であり、女子校は女子学院である。毎年700人以上が出願して受験する東京女子御三家一番の伝統校の学校文化は、自主・独立の精神で学ぶ生徒同士が、多くの機会に語り合うことで支えられている。

【中学受験への道】第141回
首都圏「中高一貫校」4月模試で人気上昇の学校と入試【2023年女子受験生編】
2023年入試の受験生が6年生になって最初に受ける模擬試験が4月模試だ。年末に向けて、複数回の模試を受けることで、自分の実力と志望校のすり合わせを重ねていく。4月の段階では、まだまだ憧れの学校を志望校の一つとして挙げる動きも見られる。首都圏中高一貫校の中で、まずは女子受験生の人気が上昇している学校と入試について見ていこう。

第39回
東京女子御三家「女子学院」の創立以来ぶれない教育理念とは
東京女子御三家で最古の歴史を誇る女子学院。創立150周年を迎えた2020年はコロナ禍に襲われたため、記念行事は21年秋に行われた。現在、初代校長を描いた映画『われ弱ければ 矢嶋楫子伝』が、全国各地で上映されている。創立以来の時代に左右されない教育理念とは何だろう。

【中学受験への道】第140回
首都圏「中高一貫校」最新情報、23年入試の変更点は?【2023年中学受験】
前回と前々回は、2022年の新校長人事を取り上げた。新しい校長が何を手掛けるかで、学校の未来が大きく変わることもある。今回は、2023年入試で変更点がある首都圏中高一貫校を見ていきたい。女子校から「国際」を冠した共学校への変更や少子化が進む中での付属中学の新設をはじめ、入試の変更点など最新の状況について見ていきたい。

【中学受験への道】第139回
「共立女子」はOGが初就任、私立中高一貫女子校注目の校長人事【2023年入試版】
前回は、オーナー系の学校と大学系列校について、新校長人事を見てみた。今回は、首都圏にある私立中高一貫女子校について引き続き見ていこう。校長人事からは、各校の目指す方向と内部事情が垣間見える。女子校には男性校長が多いことにも気付くだろう。

第38回
“海外大学直接進学”を全面に掲げる中高一貫校「千代田国際」
千代田国際中学には、1期生となる新1年生がこの4月から入った。その進学実績が出るのは6年先のことになるものの、一足先に共学化した同じ敷地内にある武蔵野大学附属千代田高等学院からは、今年4人の男子生徒がアメリカの大学から入学許可をもらっている。

【中学受験への道】第138回
「渋谷教育学園」同時交代!私立中高一貫校注目の校長人事【2023年入試版】
新年度が始まる4月。2022年も首都圏私立中高一貫校の新校長について、2回に分けてご紹介する。まずは、オーナー系の学校と大学の系列校を中心に見ていこう。世襲もあれば生え抜き教員の昇格もある。その学校のこれからの姿を示すことになる新しい校長がどのような人か注目しておきたい。今年は数学の先生が目に付く傾向にあるようだ。

第37回
中高一貫校「千代田国際」の初年度入学生74人が期待を寄せる“新しい教育”とは
朝のJR市ヶ谷駅は女子生徒であふれている。九段から番町、麴町の超高級住宅街に女子の伝統校が集まっているからだ。東京女子御三家の女子学院のはす向かいにある女子校が共学化し、大きく変貌を遂げつつある。その立役者として学園を引っぱる日野田直彦校長への期待感から、新生「千代田国際」は募集初年度からブレークした。保護者が求める“新しい教育”とはどのようなものなのか。

【中学受験への道】第137回
首都圏男子「中高一貫校」、入試戦略が左右する受験生の人気【2023年入試版】
前回の連載でも取り上げたように、入試を1回しか行わない私立中高一貫校は首都圏には20校しかない。多くの学校は複数回の入試を設定して、受験生の獲得に力を注いでいる。入試日程の組み方など、各校の入試戦略で大きく人気は左右される。今回は男子校について、実倍率の比較も交えながら併願校を考えてみたい。

【中学受験への道】第136回
絶好調の東京「中高一貫校」入試、データで見る3つの注目点とは【中学受験2022】
2022年首都圏中学入試について、以前の記事で全般的な傾向を総括した。今回は、中でも絶好調だった東京入試の2月1日から3日までの受験動向について、午前・午後を対比しながらそのデータを検討していきたい。とりわけ午後入試は、どの日も勢いがある。23年入試の行方を占う上でも注目されるポイントを見ていこう。

第36回
イエズス会の世界的なネットワークが次の「栄光学園」を創る
男子御三家と称される県内の私立男子中高一貫校のうち、2校は戦後生まれのカトリック男子校であり、こうした例は全国的に見ても神奈川だけだ。ライバルである聖光学院(横浜市西区)とは何が異なるのか。栄光学園ならでは、というその姿を見ていこう。

第35回
居心地の良い空間にあふれた「栄光学園」のキャンパス
オンラインで映像を何度も見るより、一度学校に足を運んでその場に身を置けば、開放的で広がりを持つキャンパスに誰もが魅了されることだろう。神奈川男子御三家の一つである栄光学園は、創立75周年を迎えたいま、次のステップに踏み出そうとしている。

【中学受験への道】第135回
中学受験「3つの利点」、子どもの成長に生きる!
2022年中学入試が終わった。新たに通塾を始めた新小4・小5生、23年入試が1年後に迫る新小6生にとっては、小学校の新学年よりひと足早く、3月から中学受験の新しい年度が始まっている。中学受験に浪人はない。人生一度だけの受験体験をすることの意味は何か。森上教育研究所の森上展安代表と、中学から大学受験まで広く指導経験を持つ石田浩一先生の対談を通して、そのことを改めて考えてみたい。

【中学受験への道】第134回
首都圏「中学受験2022」を総括、史上最高水準の受験比率となった2月1日入試
コロナ禍で2回目となる2022年中学入試がほぼ終わった。その結果を見ると、年末の四模試結果でもうかがえたように、21年比で大幅に受験者を増やしている。特に埼玉は+18%と劇的に増加、東京も+3.5%で盛況だった。受験した小6の割合も過去最高水準だった。首都圏中学入試の状況を総括していこう。
