上司からの理不尽な怒りを
うまく跳ね返した“秘書の一言”

 あるとき、上司(役員、以下A氏)によるストレスを2週間受け続けたことがありました。

 A氏は、部下のひとりである部長(以下、B部長)の仕事ぶりに満足がいきません。社運もかかっている大きなプロジェクトであり、プロジェクトリーダーがA氏、そして関係する部署がB部長率いるグループでした。

A氏:「能町さん、B部長のスケジュール、ちゃんと見てくれているのかな?」

私:「はい、スケジュールはすべて把握しております」

A氏:「さっきの会議も、話が終わらないうちに時間になってしまった。そして、B部長は、次の会議があるからと逃げ去るように会議室を出ていったんだ。まだ話が終わっていないのに……」

私:「会議の時間を2時間と、いつもより長く時間をとらせていただきましたが」

A氏:「それでは、足りない。3時間、3時間だ!」

私:「申し上げたいことがあるのですが、よろしいでしょうか」

A氏:「なんだ?」

私:「今回の件ですが、これ以上わたくしに何かできることはありましたでしょうか? 力不足の点がございましたら、教えていただけませんでしょうか」

A氏:「そう……、そうだな。いつもより1時間も長く会議を設定してくれた。会議のなかでの話しあいが長くなるか時間通りに終わらせるか、それは能町さんには関係のないことだ。われわれが時間内にどうすればいいのか、考えるべきことかもしれない」

私:「差し出がましいことを申し上げてしまいました。社運のかかる大きなプロジェクトに関わっていらっしゃいますから、ストレスは相当なものだとお察しします。ですから、私のできる範囲でお力添えできることがありましたら、なんなりとおっしゃってくださいね」