2016年11月、都内で行われたシンポジウムで、IT・インターネット活用の最先端企業3社が、テクノロジーはプラットフォーム戦略をどう変えるかについて、活発な議論を展開した。中心テーマはリアルとネットの融合だ。ビジネスのヒント満載の議論をお届けする。(「週刊ダイヤモンド」論説委員 原 英次郎)

左から尾原和啓・Fringe81執行役員、村井説人・ナイアンティック社長、野辺一也・ローソン執行役員兼SGローソン代表、井上高志・ネクスト社長 Photo:一般社団法人G1

 今やプラットフォームを展開する企業が、大きな収益を上げている。その代表がアップル。アップルはiPhone事業だけを見れば旧来型のハードメーカーだが、App Storeを展開することで、プラットフォーム型企業に生まれ変わった。続いて、ITとインターネットの発展を駆使し、ウ—バー(Uber)やエアビーアンドビー(Airbnb)などが、大旋風を巻き起こしている。プラットフォームとは、多くの企業がビジネスを展開する「場」であり、前述の企業群はこの「場」を構築し、提供している。

 テクノロジーはプラットフォーム戦略をどう変えるか。東京で開かれた「G1経営者会議」(主催・一般社団法人G1)のシンポジウムで、このテーマが取り上げられた。実施時期は2016年11月とやや日時が経っているが、実に興味深い議論が展開されたので、今年のビジネスを考える上でヒント満載なので、振り返ってみよう。

 パネリストは、16年の最大ヒット商品となった「ポケモンGO(Pokemon GO)」を生み出したナイアンティック(Niantic)の村井説人社長、ネクストの井上高志社長、ローソンの野辺一也執行役員の3名で、『ザ・プラットフォーム』(NHK出版新書)の著者であるFringe81の尾原和啓執行役員がモデレータを務めた。

プラットフォーマーとなるべく
ローソンが取り組んでいること

<<最初に各社のプラットフォーム戦略の概略が語られた。一番手は日本最大級の不動産・住宅情報サイト「HOME’S」を運営するネクスト。>>

井上 創業(1995年)当時からやりたかったことは、ユーザーのエクスぺリエンス(体験)を最高にしていく、つまり住み替えをする人に「良かった」と言ってもらえるようなプラットフォームをつくるということです。そのため四つの分野における情報の非対称性を解消するためのプラットフォームを構築してきました。