海馬の名付け親は?

久保田 競
(Kisou Kubota)
京都大学名誉教授、医学博士。世界で最も権威がある脳の学会「米国神経科学会」で行った研究発表は、日本人最多の100点以上にのぼり、現代日本において「脳、特に前頭前野の構造・機能」研究の権威。2011年、瑞宝中綬章受章。1932年、大阪生まれ。著書に、『1歳からみるみる頭がよくなる51の方法』『赤ちゃん教育――頭のいい子は歩くまでに決まる』『あなたの脳が9割変わる! 超「朝活」法』(以上、ダイヤモンド社)などベスト&ロングセラー多数。

 側頭葉の下のほうにあって側脳室に近い場所にある小構造物に、海馬(hippocampus)という名前をつけたのは、「ユリウス・カエザル・アランチウス(Julius Caesar Arantius 、イタリア名:ユリオ・セザーレ・アランツィGiulio Cesare Aranzi)というイタリアの解剖学者です。

 1587年に出版した『De Humano Foetu(ヒトの胎児について)』という解剖学書で初めて使われました。

「hippo」がギリシャ語の馬(horse)で、「campus」がギリシャ海の怪物(sea monster)という意味です。

 ギリシャ神話の海と地震を司る神様「ポセイドン」の馬が海馬、前のほうが馬で後ろのほうが魚の怪物です。

 前足に馬の蹄(ひづめ)が書かれていることもあります。
 では、海馬に記憶の機能があると、どうわかったのでしょうか。
 これについては、次回をお楽しみに 。