自問力を構成する3つの要素
江口 「堀江さんの自問力という本を2、3回読んでみたんですけど、読んで私は、自問力というのは、3つの要素に分解できるなと思いました」
堀江 「ぜひ、お聞かせていただけますか」
江口 「一つは、反省力ということですね。反省力というのは、自分が悪かったっていうことを思って、つらつら考えるっていうことではなくて、いいことも悪かったことも含めて自分を見つめ直すということですね。二つめは肯定力です。ガンになって良かったっていうふうに、前向きに捉え直しているってことです。三つめは行動力です。ガンになったら、しょげかえって茫然自失するのが普通だと思うんですよ。でも、堀江さんはガンについて徹底的に調べてベストな治療法を自分で探し当てた」
堀江 「はい、そうです」
江口 「堀江さんの自問力っていうのは、自問力=反省力+肯定力+行動力だっていう、この三つの要素が含まれて、自問力になっていくんだなっていうふうに思いました」
堀江 「ありがとうございます」
江口 「私は、台湾の元総統の李登輝さんと35年来のお付き合いで、李登輝基金会の最高顧問もやってるんですよ。それで、あの李登輝さんも大腸ガンや皮膚ガンになっているんですけど、彼も堀江さんと同じで、ガンになったと知ったら万巻の書を集めて徹底的に調べるんですね。それで、早期発見だったので医者が内視鏡手術を勧めるんですけど、李登輝さんは、『いやすぐに開腹手術してくれ』と。そして『ガンの前後1メートルの大腸を取ってくれ』と言ったんです。それで本当に治ったのです。堀江さんと李登輝さんの同じところは、その行動力というか、全部自分で確認するんですよね」
堀江 「確かインテルの会長のアンディ・グローブ氏の話だったと思うのですが、やはりガンになった時に自分で徹底的に調べて治療法を選択したということです。そうした優れた方々が何を考え、何を自問自答しているのか、どう行動したのかっていう考え方のレベルを私はまねしただけなんです。自分で考えたっていうより、そうした先人からの教えとか、他者と会話する中で、それが自分の自問自答を作っているんだなということを、今回改めて感じました」
つづく
※次回は、3月7日(火)予定