もっと大胆に
営業時間をスライドさせよ
今夏、東日本大震災後の電力不足による計画停電を回避するために、企業ができる「本当に効果のある節電対策」を提言してきた緊急連載も、これで最終回。
私からの最後の提言は、今夏限定で、サマータイムならぬ「スーパー・サマータイム」の導入だ。
むろん、始業時間と終業時間を前後にずらすといった従来のサマータイムのことではない(ちなみに「サマータイムがあまり意味をなさない」という話は、連載第3回を参照いただきたい)。もっと大胆に営業時間をスライドさせるのである。
具体的には ①土日を営業日にして、平日に休む ②夜間に営業する のふたつ。これはかなりの節電効果が期待できる。
両者に共通しているのは、「需要の多い時の電力使用を、需要が少ない時にずらしスライドさせる」という発想だ。
国内の自動車メーカーで構成する日本自動車工業会(自工会)は4月22日、夏場の節電対策として各社が土日に工場を動かし、代わりに、平日2日間の一斉休業日を設定することを明らかにした。期間は政府の電力需給緊急対策本部が決める節電対策に沿って設定されるようだ。