ここ数年、大型化が鳴りを潜め小型化が進んでいるメンズウォッチ。それとともに目につくようになったのが、ジュエリーウォッチだ。貴石の価値を知り、身に着けることは、とても素敵なことである。
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HW オーシャン・バイレトログラード"
Harry Winston
ハリー・ウィンストン
HW オーシャン・バイレトログラード オートマティック 42㎜
エレガンスかつスポーティなモデル。MOPダイヤルには、オフセンターの時分に加え、秒と曜日のダブルレトログラード表示という個性が光る。なによりもハリー・ウィンストンらしいのは、4カラット以上ものラウンド・ブリリアントカット・ダイヤモンドがベゼル、ダイヤルなどにセットされていることだ。
自動巻き、18KWGケース、42.2㎜径 885万円
ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション
TEL:0120-346-376
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ダイヤモンドには男が身につけるべき理由がある
紳士諸兄よ、ダイヤモンドを女だけのものとお思いなのではあるまいか。
本当にそうなら、なぜダイヤモンド入りのジュエリーウォッチが男のために作られ続けているのか。ダイヤモンドを虚飾というなかれ。この宝石には、需要が絶えないだけの理由があるのだから。
かつてダイヤモンドは、王侯たちが繁栄や不滅の象徴として身につけていたものである……などという昔話はここではするまい。注目すべきは、この宝石の鉱物的特性だ。
ダイヤモンドが屈指の硬さをもつ鉱物であることは、よく知られたことだろう。
しかしダイヤモンドが宝石のなかでもずば抜けて高い屈折率を誇ることは、ご存じだろうか。高い屈折率は、そのまま輝きの強さを意味する。
光を浴びると、それを表面で反射するだけでなく、内部でも複雑に反射して、光を外にはじき返す。それが輝きとして目に映るのだ。ちなみに、氷の屈折率は1.3程度。ガラスや水晶は1.5程度。時計の風防に使われるサファイアは1.7程度。ダイヤモンドは2.417。
これが何を意味するのか、考えてみよう。ダイヤモンドをあしらった時計は、わずかな光を受けただけでも、それをはじき返してきらめきを放つ。
たとえばグラスを持つ腕の動き、髪をかき上げる動きにつれて、手元の時計が光に反応し、輝く。そう、ジュエリーウォッチは男のしぐさを美しくみせてくれるのだ。特に、夜に。
あたり一面に光があふれている昼間よりはむしろ、人工照明やシャンデリア、キャンドルの下で、ダイヤモンドは俄然まばゆさを増す。暗がりの中で光をキャッチし、それを反射する鮮烈な美しさは、他の宝石では味わえない。
ふとした手の動きにつれて白く輝くダイヤモンド。夜、それを身につけることで、視線は自ずと手元に集められる。ダイヤモンドをあしらったジュエリーウォッチは、何気ないしぐさに生き生きとした彩りを与える、艶やかにして粋なアイテムなのだ。
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