中古住宅市場は、「レモン市場」

 購入者の価値観はかなり変化してきているものの、いまだ「中古住宅はよくわからない」という漠然とした不安から敬遠する向きも多い。しかし、これら中古住宅もかつては新築だったのだ。経年劣化するのは新築も中古も同じで、建物の宿命である。

 中古住宅市場は、経済学でいうところの典型的な「レモン市場」だ。たとえ表面はきれいでも、中身が腐っているレモン、スカスカのレモンもたくさん混じっていて見分けがつかず、どのレモンも信用できない状態を指す

 中古住宅の査定をするのは通常、不動産仲介会社の営業マンで、宅建主任者などの資格は不要だ。前述したとおり、ペナペナな建物でも、まだまだ十分に持ちそうな建物も、とにかく経年による一律の減価というのが現在の住宅査定手法であり、それが中古住宅市場を形成している。

 実際の中古住宅は、建てられた年代や構造、施工品質や所有者による暮らし方、メンテナンスなどによって、そのコンディション(状態)は千差万別。ゆえに、購入者自身がよくよく見極めないと、何をつかむかわからない怖い市場だともいえる。一方で、きちんと目利きができればお買い得なお宝物件を見つけることもできるだろう。

 中古住宅を購入する際に、建物の性能や状態はどうなっているのか、どこかに不具合はないか、自分である程度チェックしておきたいポイントについては、次回ご紹介したい。お楽しみに。

『マイホームはこうして選びなさい』出版記念セミナー 10月4日開催!
(書籍『マイホームはこうして選びなさい』をご持参の方は無料です)

 https://web.diamond.jp/survey/index.cgi?shid=2165/
本連載の長嶋修氏に、
「何歳で買うのが幸せか?」「住宅ローン最良の選択はコレだ」「意外と知らないオトクな補助」
などのテーマで講演いただきます。
また、当日は公開コンサルティングで、著者長嶋氏が直接、個別のご相談・ご質問にお答えします。 

 

 


ダイヤモンド社書籍編集部からのお知らせ

◆『マイホームはこうして選びなさい』好評発売中!◆

ロシアンルーレット市場でババ中古物件を引くな!

「大震災をきっかけに、マイホーム選びの基準が変わった」
◎新築マンション、新築戸建てなどいろいろな選択肢に応じて、重要かつ実践的なポイントを順序だてて紹介
◎特に大震災後、大きく変わったマイホーム選びの基準やポイント(建物の耐震性や地盤など)を詳しく解説。
この1冊さえあれば、あなたにぴったりのマイホームが選べます。マイホーム選びでお悩みの方のために不動産コンサルタント長嶋修が具体的なノウハウを伝授します。

ご購入はこちら!→ [Amazon.co.jp] [紀伊國屋書店BookWeb] [楽天ブックス]

◆『マイホームはこうして選びなさい』購入者キャンペーン開催 10月31日(月)まで◆

本を購入していただいた方全員に(どちらの書店で購入いただいても参加いただけます)、不動産コンサルタント長嶋修が語るスペシャル動画(40分間)「巻頭対談で書ききれなかった不動産市場」ほかプレゼント!!
是非、こちらをご覧ください。
 http://www.sakurajimusyo.com/camp/camp0827/

ロシアンルーレット市場でババ中古物件を引くな!