16回目を迎えるムラタ日記、実は2週間お休みしていました。これが謝るべきことなのか、それとも反対に、再開したことを謝るべきことなのか、よくわからないまま何気なくスタートします。これまでもテイストの変化を重ねてきた本連載、またもやの変化です。
失って初めて気づくもの
失ったことにさえ気づかないもの
「この日記を休んだとしたら、気が付いてくれる人はいるのだろうか?」
そんな本連載編集担当のC鉢からの素朴な疑問をもとに、密かに2週間お休みをしてみました。結果は、社内外ほとんどリアクションがない寂しいものに。ということで、仕切り直して粛々と再開します。
現在は、担当している改訂版の年内発行に向けて作業を進めていて、書籍作りの具体的な内容を必死で勉強しているところです。先日もN嶋編集長をつかまえて「本文デザインとは何か?」について、みっちり教えてもらいました。
喫煙所で顔を合わせる同僚にも、「原稿が完成する過程を知りたいので、編集前の原稿を見せて欲しい」とお願いしてみたりと、分からないことをとにかく質問しまくっています。笑顔で対応してくれている同僚も、そろそろ嫌そうな顔をしてくるころだと思いますが、空気を読まずに続けていくつもりです。
制作の過程のなかで、ひとりひとり全く異なる答が返ってくるものがありました。「装丁のイメージってどうやって伝えるんですか?」という質問でした。優秀な編集者でも毎回とても苦労しているようで、こればかりは経験のなかで試行錯誤していかなければならないようです。
「使いたい写真と色のイメージだけ決めておいて、あとは打ち合わせながら決めていく」
「とにかく本の内容をしっかりと伝える」
「完成イメージを固めてから装丁家の方に持って行く」
と、まさに人それぞれといった様子で、芸術的なセンスが皆無の自分にとって最も苦戦する仕事になりそうです。