「ダルビッシュのピッチングがすごかった」
から広がる7つの話題

 例えば「昨日のダルビッシュのピッチングがすごかった」という話題になった時、そこから派生してざっと下記のような話題の展開がありうる。

1)「年俸と市場戦略」

 ダルビッシュの話題でとかく注目を集めるのは、年俸や契約更改だろう。そこから話が広がると、「なぜアメリカの大リーグはそんなに年俸を払えるのか」という疑問から、アメリカのベースボールの「市場規模」や「市場拡大の戦略」に話題は飛ぶかもしれない。

 そこで世界各地から有望選手を獲得し、同時にその国のテレビ局に放映権を売り、あわせて広告枠の販売をするというビジネスモデルについて検討されるかもしれない。さらには、同様の戦略を進めようとする欧州のサッカーチームとの考え方の違いや、国際化を進めようとしているJリーグのグローバル戦略などが語られかもしれない。だとしたらわが社でも同じことができないか…などと話は展開できる。

2)契約交渉で明らかになる「業績評価指標」

 契約更改については当人に代わって、プロである代理人が交渉に当たるという制度にも着目できる。代理人が提示する交渉のカードはいったい何か。勝敗や防御率、打率や打点といった成績はどのくらい評価するのか、なぜ出場イニングや試合数を重視しているのか、ケガはどの程度不可欠なものとして盛り込むのか、長期契約と短期契約ではどちらがよいのか。など業績評価指標に関するあらゆる交渉カードがここに存在する。
そのような意見の深堀りから、現在会社で行われている業績評価と年俸の問題点などを論じることができる。

3)「計画的な仕事と休み」の重要性

 日米では先発投手の“出勤(ローテーション)”の間隔も違う。米国では中4日空けることになっていて、一試合あたり約100球までという球数制限がとられることが多い。日本は中6日で球数制限はない。2回でノックアウトされても、9回まで投げても、基本は中6日だ。

 試合数は、メジャーリーグは162試合で日本は144試合。この18試合の違いと遠征の移動距離が長さからか、はたまた国民性の違いか、メジャーではR&R(レスト・アンド・リクリエーション)の計画的実施を大事にする。また分業体制や中継ぎリレーもよくコントロールされている。

 このように、ローテーションの違いや分業体制は、自分たちの仕事に置き換えて考えることができる。計画的に仕事を組み立て、休みをとることの大切さについての示唆を与えてくれるのだ。