7月から8月にかけては、1年の中でもカミナリが多い時期。「たかがカミナリ」と侮ってはいけない。カミナリに直撃された場合の致死率は70%以上ともいわれており、非常に危険なのだ。2025年4月には、宮崎県のグラウンドにカミナリが落ち、部活動中の高校生が重体となる事故も起きている。
屋外で突然カミナリの「ゴロゴロ」が聞こえたら、一刻も早く避難する必要がある。でも、公園のような逃げ場が少ない場所にいたら、どこへ逃げればよいのだろう?
本記事では、池上彰総監修『いのちをまもる図鑑』(ダイヤモンド社)から、「屋外でカミナリが迫ってきたときの対処法」を紹介する。
(構成/ダイヤモンド社 金井弓子)

【突然のカミナリ】直撃されると致死率70%以上! 「ゴロゴロ」したら真っ先にやるべきこととは?Photo: Adobe Stock

公園でカミナリがせまってきたら、公衆トイレの中に逃げる

もし公園でカミナリが鳴ったら、鉄筋コンクリートでできた建物の中に入りましょう。カミナリが落ちても電流が鉄筋を伝って地面ににげるので、中にいれば安全です。

ただし、壁のそばにいると感電するかもしれないので、壁からは1m以上離れて! 個室に入る必要はありません。

公衆トイレに入るのが不安な場合は、近くの図書館やコンビニなど、鉄筋コンクリートの建物まで走って逃げましょう。

【突然のカミナリ】直撃されると致死率70%以上! 「ゴロゴロ」したら真っ先にやるべきこととは?『いのちをまもる図鑑』本文より イラスト:五月女ケイ子
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大きな木の下に逃げるのは「最悪」の選択!

カミナリは高いところに落ちるので、木のそばは一番危険なスポットです。木に落ちたカミナリが体に伝ってくる現象の「側撃雷」で、死ぬか大やけどを負うかもしれません。

公衆トイレも「軒下」はNG

公衆トイレに避難しても、軒下にいるのはNG。軒下にも「側撃雷」の危険があります。必ず、建物の中まで入りましょう。

カミナリが鳴っているときは、水道や電化製品に触らない

水は電気を通しやすく、水道管の金属を伝ってくるので感電する危険があります。カミナリが鳴っているときはお風呂はやめて、水にさわらないように! 電化製品も、電線からカミナリが伝ってくる現象の「誘導雷」で感電するおそれがあります。

(本稿は、池上彰監修『いのちをまもる図鑑』の内容を、抜粋・一部編集した記事です)

『いのちをまもる図鑑』第2章監修者
国崎信江(くにざき・のぶえ)

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表
女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。国や自治体の防災関連の委員を歴任。『10才からの防犯・防災』(永岡書店)や『おまもりえほん』(日本図書センター)などの監修もつとめる。