ウラジオストクでの東方経済フォーラムでプーチン大統領が日本との平和条約の年内締結を、突然、提案した。
真意は不明だが、領土問題を解決した上で平和条約を締結するという従来の日本政府の考え方とは、全く相いれないものだ。
近年の日本外交の中で最も分かりにくいのが対ロ外交だが、それを象徴する。
安倍首相はプーチン大統領とよほど、馬が合うのか、今回のフォーラム出席の際の首脳会談で、プーチン大統領との会談は首相就任以来、計22回を数える。
それも国内では未だ台風21号や北海道地震からの復旧も緒に就いたばかりで、また事実上、今後3年間の首相を決める自民党総裁選挙が公示され、11日から本格的な選挙戦が始まった時である。国民にしてみれば活発な論戦を期待しているはずだ。
ところがなぜ、その論戦を避けるように、ロシア訪問なのだろう。