業務の見える化
地道な改善がもらたす真の効果
18年9月1日、帝人では、ソフトウエアロボットの新採用が発令された。
帝人のRPA導入プロジェクトは、17年夏にスタートした。
パーソルプロセス&テクノロジーの導入コンサルティングを受けて、ツールはUiPathを採用。ロボットの試行・評価(概念検証)のプロセスを経た後、9月からは人事・総務と経理・財務の計17業務でロボット2体を本格稼働、人手換算で年3000時間相当の作業に当たらせる。
実は、RPAの導入には幾つかの関門がある。その一つは概念検証を終えた後だ。次の段階に踏み出せず、中ぶらりんになってしまっている企業は少なくない。
RPAがよどみなく前へ進む鍵は何か。「ロボットにきちんと働いてもらうには、作業の手順を精緻に見える化する、といった事前準備が何より大切」と帝人RPA推進班の井上匡人氏は振り返る。
オリックス・ビジネスセンター沖縄は16年、RPAテクノロジーズのBizRobo!を本格導入した、RPAの先達だ。
同社は1999年の設立。リース、自動車関連、生命保険、銀行、電力事業など、オリックスグループ各社の契約管理、債権管理、資産管理、請求業務などを受託する。
社員787人に対し、103体ものロボットが稼働し、一緒に働く。16年の本格導入後、RPA先進企業の一角に名を連ねるようになった。