まず、細胞と細胞には、それらをつなぐ「タイトジャンクション」という接着剤のようなものがある。これがゆるんでしまうと、体内で様々な障害を起こしてしまう。たとえば、アトピー性皮膚炎の子どもの皮膚は荒れているが、これは皮膚の細胞のタイトジャンクションがゆるんでいる状態であり、毒素が入りやすい状態になっているのだ。したがって、荒れた皮膚からは異物が侵入しやすくなるため、アレルギーを起こしやすいことがわかっている。

 他にも、「腸」に起きる症状で、「リーキーガット症候群(腸もれ症候群)」というものがある。腸の粘膜の炎症が進み、腸の細胞をつなぐタイトジャンクションがゆるんで、腸管壁に穴が開き、腸もれを起こしている状態だ。

 実は、皮膚や腸に起きているようなことが、脳にも起こっているのである。脳の細胞と細胞をつなぐタイトジャンクションがゆるみ、本来なら脳に不必要な要素が入りやすい状態になってしまっているのだ。タイトジャンクションがゆるんでいる状態のことを、皮膚の場合は「リーキースキン」、腸の場合は「リーキーガット」というが、脳の場合は「リーキーブレイン」という。今、この「リーキーブレイン」の状態にある人が増えてきている。つまり、「脳のダダもれ状態」が起きているのだ。では「リーキーブレイン」は何が原因で起きてしまうのだろうか。

認知症になりやすい人がよく摂っている「○○」とは

 先ほど述べたように、細胞と細胞の接着剤であるタイトジャンクションをいい状態に保つことは、認知症予防において非常に重要である。いい状態のタイトジャンクションとは、いい栄養は入れて有害なものを入れないように、適度にオープンしたりクローズしたりする状態だ。これがゆるみきってしまうと、何でもじゃんじゃん入ってきてしまう。

 では、なぜタイトジャンクションはゆるんでしまうのだろうか。その原因は、「小麦」である。具体的には、小麦などの穀物に含まれるたんぱく質、グルテンの構成成分の1つでもある「グリアジン」がタイトジャンクションをゆるめてしまう犯人なのだ。

 どういう仕組みかというと、まず、この「グリアジン」は細胞膜に刺激を送り、細胞からゾヌリンという成分を分泌させる。ゾヌリンには、細胞と細胞の隙間をあけ、通過をよくする作用があるのだが、これは本来悪いことではなく、隙間をあけることによって必要なものを入れる役目をはたしているのだ。