まず、「過去にとらわれて陥る不安」は、過去の失敗を引きずり、動けなくなっている状態である。「やってみたけれど、ダメだった」「得意先からこっぴどく叱られた」など、失敗の過去を思い出してしまうのだ。この場合、「うまくいかない」という思いが心を支配しているので、何をするにしても過去の記憶が呼び起こされ、「うまくいく」というイメージが思い浮かばないのである。そのため、次もどうせうまくいきっこない、という結論を引き出してしまうのだ。

 次に、「未来にとらわれて陥る不安」は、今後もきっとうまくいかない、と思い込んでいる状態である。そしてうまくいかなかった結果を、あれこれと想像してしまうのだ。「クレームが来たらどうしよう」など、とにかく悪いほうへと想像力を働かせてしまい、動けなくなるという、いわゆるネガティブ思考に陥ってしまうのである。未来とは、読んで字のごとく「未だに来たらず」。取り越し苦労をしすぎる必要はない。悪い想像をしたなら、対策をとる行動につなげることで「不安」は解消されるだろう。

 最後に、「現在にとらわれて陥る不安」は、現在起きていることの「ある一部分」にとらわれて、それがあたかもすべてであるかのように感じている状態である。「ある一部分」とは、「自分のできていないところやうまくいっていないこと」「失敗やミス、好ましくない現在の結果」「自分の中のネガティブな気分」だ。目の前の結果が、過去の行動の結果である。この結果にとらわれて不安になると、未来を切り開く一歩が踏み出せなくなってしまうのだ。

 もし、あなたが行動に移せないと悩んでいるのであれば、きっとこの3つの不安の中にいるはずである。自分がどのパターンの不安に陥っているのか知っておくことが、一歩踏み出せるきっかけとなるだろう。

10秒で行動できる人は「考える」が「悩まない」!

 それでは、すぐに行動できる人はどのようなことを心がけているのだろうか。冒頭で、成功する人はチャンスが来たら10秒で行動すると述べたが、すぐに行動できる人は考えはするが悩まないのである。一方、行動できない人の多くは「すぐ悩む」という特徴があるのだ。
かつてパスカルも「人間は考える葦である」とは言ったが、「悩める葦」とは言っていないところが重要である。

 そもそも「考える」と「悩む」は似たような言葉ではあるが、意味はまったく異なる。「考える」とは、論理的思考を使って、なんらかの解決を図るために頭を使うこと。一方「悩む」というのは、「行動に結びつかないように考える」ことである。これは、解決を図ろうと考えながらも結論を出すこともできず、結局行動にも結びつくことができない。しかし、それを「考えている」と勘違いしてしまう人が多いのだ。

 そこで、「悩む」ことから脱出するには、次の5つを意識してみてほしい。