株式市場安定化の3つの条件とは?

 株価収益率(PER)が過去の平均と比較してかなり下がったことにより、株式への資産配分の削減はある程度進んだと見られ、株式市場は一旦リバウンドする可能性もあります。ただし、株式市場の安定が継続するためには、いくつかの条件が必要と思われます。

 第1に、FRBが景気や金融環境に応じた柔軟性を示し、市場との認識ギャップを縮小することです。この点は、1月4日にパウエルFRB議長が利上げの休止を示唆したほか、バランスシート縮小の調整に言及したため大きく改善しました。今後も、FOMC後の記者会見等が注目されます。

 第2に、米中の景気下振れ懸念に歯止めがかかることです。米国では、企業の設備投資については一定の下振れリスクはあるものの、家計消費の底堅さが下支えになると考えられます。米国の家計は金融危機後、債務をあまり増やしておらず、貯蓄率は6%台を維持しているため、今回は株安でも消費に対する「逆資産効果」は限定的と見られ、景気が失速するリスクは高くないと考えられます。

 また、中国では2019年年初以降、景気の悪化が続く懸念がありますが、3月の全国人民代表大会(全人代)で減税など消費刺激策が決定・実施されれば、経済指標も改善に向かうと思われます。

 第3に、3月1日期限の米中貿易交渉について交渉継続などとなり、少なくとも決裂が回避されることです。

 2019年1-3月はこれらの要因を睨みつつ、株式市場が底打ちを探る時期になると期待されます。

『需給・テクニカル指標』で見ると
日本株反発へのエネルギーは蓄積中

 株式相場が大きく変動しているときの底入れの判断には『需給・テクニカル指標』が有効と言われます。これは相場が、短期的には経済実態や業績等のファンダメンタルズから乖離して、投資家心理や相場の需給によって変動することが多いためです。ここでは、ネット裁定残高と空売り比率に注目してみます。