ドラマや映画では「1発目は落ち着かせるために空砲」などと表現されることもあるが、そのようなことはなく、常に5発を装填(そうてん)している。

 つまり、拳銃強奪に成功した襲撃犯が通り魔に豹変(ひょうへん)すれば、5人を道連れにする可能性があるということだ。

進むセキュリティー対策

 昨年は6月26日に富山市で、9月19日に仙台市で交番の警察官が襲撃される事件が相次いだ。

 富山市の事件では、元自衛官の島津慧太容疑者(事件当時22)が富山中央署奥田交番の所長、稲泉健一警部補(同46、警視に昇進)を刺殺し、拳銃を強奪。約20分後に近くの小学校前にいた警備員中村信一さん(当時68)を射殺したとして、強盗殺人容疑などで逮捕された。

 仙台市の事件では、殺人容疑で書類送検された元東北学院大3年の相沢悠太容疑者(同21)が、仙台東署東仙台交番で当直中の清野裕彰巡査長(同33、警部補に昇進)を刺殺。別の警察官に射殺されたため犯行動機は解明されていないが、相沢容疑者の自宅からは銃器の取り扱いに関する書籍2冊が押収されていた。

 警察庁は両事件を受けて、全国の警察本部に耐刃防護服の常時着用や、警察官の複数配置など安全確保の強化を通達。カウンター設置や侵入防止対策も指示した。また新型ホルスター(拳銃入れ)の配備も進めていた。

 今年に入ってから発生した2件は、いずれも対刃防護服が警察官の身を守り、装備品が襲撃犯の制圧で役に立ったといえる。全国紙社会部デスクは「警察庁の通達・指示が効果を発揮したといえる」と評価していた。

 ほか、具体的に警察はどんな対策を取っているのだろうか。