米国は今週中にもロシアとの中距離核戦力(INF)全廃条約の破棄を発表する見通しだが、米国が同条約違反だと指摘するミサイルシステムの配備をロシアが拡大させていたことが分かった。欧米の複数の当局者が明らかにした。同条約を巡る両国の溝が深まっている。  米情報機関の報告書に詳しい西側高官によると、米国は最近、西側同盟国に対し、ロシアが巡航ミサイル「9M729」を新たに4基を配備したと伝えた。ロシアは数カ月前にも9M729を3基配備したとされる。  こうした数字を勘案すると、ロシアは予備も含め100基近い9M729を保有しているとみられるという。