家内と街を歩いていたとき、可愛いファッションをした20代の女性とすれ違ったことがありました。彼女をチラリと見た私を、家内がチラリと見ました(チラリの連鎖です)。そして、家内は「あなたって、若い娘が好きなのね」と言いました。そこで私は言い訳をするように、「そりゃ、男はみんな若い女の子が好きだよ」と言ってしまったのです。もちろん、家内はプンとしました。私としては正直に答えたつもりですが、世の中には自分に正直なだけで他人に不誠実な人はゴマンといます。その時の私がそうでした。「男はみんな若い娘が好きだよ」が真実だったとしても、それを昔若かった、今は若くない家内に言ってはいけなかったのです。

 それから数年して女性特有のタグ・クエスチョンの存在を知りました。タグは本体に付けられている小さな札です。女性は聞きたいことがあると、本当に聞きたいことには言及せず、別の些細なこと(タグ)を質問するというのです。家内の「あなた、若い娘が好きね」もタグです。私はこのタグ・クエスチョンに正直に答えてしまった愚か者でした。タグが付けられた本体への正しい答えは「若い娘もいいけど、お前のほうがもっと好きだよ」なのです。

 同様に「あなた最近忙しそうね」というタグ・クエスチョンに対する正解は「そういえば、最近一緒に出かけてないな。週末は一緒にどこかへ行こう」です。タグにつられて「そうなんだ。大変だよ」などと答えることがないように、くれぐれも注意しなければなりません。

 こうしたことがわかるようになると、自分に注意を向けてほしくてすねていじける人が、ある意味で可愛らしく、愛おしいものです。その意味では、職場などで若い女性を露骨にひいきする上司にムスッとしている人も、私は大好きです。

 次回は、主に職場で起こりやすい“不機嫌”な事例の対処法について述べていきます。