年初来、すでに世界的な金利低下局面に入ったとの問題提起をしてきたが、実際に、その後3ヵ月余り、世界的に長期金利が低下した。
その結果、日欧中心に国債利回りがマイナス(水没)になる状況で、世界の投資家の多くが運用に窮する「運用難民」と化している。
2018年末にかけ米国の金融政策の利上げ休止観測が高まったことで、世界的な金利サイクルが再び低下に転じた可能性が高い。
世界の金融政策を先導する米国の「次の一手」も、利上げより利下げに傾いていると、筆者は考えている。
世界は再び金利低下局面に
米国の「利上げ休止」で潮目が変わる
世界の金利の「水没マップ」を改めてみると、日本も今回の金利低下で10年金利が再びマイナス金利になった。
ほかにスイスやドイツ、オランダ、北欧諸国などにマイナス金利が目立っている(図表1)。