「プレミアム」や「DX・EX」――。最近、薬局のOTC医薬品(大衆薬)コーナーでは豪華な包装の商品が目立つ。複数の成分を配合し、商品単価を上げたい製薬会社の工夫なのだが、消費者が選ぶ際には注意が必要だ。薬剤師の児島悠史さんに、OTC医薬品を選ぶ際のポイントについて、“薬のプロ”の視点で寄稿してもらった。
「パッケージが豪華で高額な商品の方が、いろいろな成分が入っていてよく効きそう」――。こういった感覚でOTC医薬品を選ぶ人も少なくないと思います。
しかし、包装の豪華さや商品価格と、薬の有効性・安全性は必ずしも相関しないのが、OTC医薬品の隠れた注意点。特に、多数の成分を含む商品は、その薬一つでいろいろな効果が期待できる半面、本来自分にとって不必要な成分まで服用してしまう可能性がある、もろ刃の剣でもあります。
そこで今回は、「痛み止め」を例に、薬剤師がどういった視点で商品を選ぶのか、その切り口の一つを紹介します。