「週刊ダイヤモンド』9月14日号の第1特集は「薬局戦争」。今や6万店近くと、コンビニよりも多い薬局が転換期を迎えている。大手ドラッグストアチェーンの経営統合で、売上高1兆円の“メガ薬局”が初めて誕生したことで、本格的な薬局戦国時代に突入した。直近の決算でドラッグストア業界トップに躍り出たツルハホールディングス(HD)。大型再編で力を付ける競合に、どう対抗するのか。堀川政司社長に戦略を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 岡田 悟)
業界は三つか四つの大きなグループに集約
「志」を同じくする会社と一緒になることを目指す
――ココカラファインと他社との経営統合が実現すると、1兆円連合が誕生します。(ダイヤモンド編集部注:インタビューはマツモトキヨシホールディングス〈HD〉とココカラファインの経営統合協議入り発表前の8月13日に実施)
ドラッグストアは企業の数が多過ぎます。業界全体ではいずれ、三つか四つの大きなグループに集約されることでしょう。ホームセンターも家電量販店もすでにそうなっています。当社はあくまで、経営理念、「志」を同じくする会社と一緒になることを目指します。救済合併はしません。地方のチェーン店でもまだ統合に見合う会社はあります。当社にもよく提案が持ち込まれます。
――イオンはツルハHDに13.06%出資しています。どのような関係ですか。
イオンは大株主の一つという認識です。社外取締役相談役の岡田元也・イオン社長の意見は参考になります。東北や関東地方ではイオンから物件提供を受けています。
ウエルシアHDとは、同社がイオンの子会社になる前には物件情報のやりとりがありましたが、今はありません。M&A(企業の合併・買収)は当社独自でやるし、イオンやウエルシアHDも独自でやっています。