証人として出廷した医師は「暴力による身体的虐待があった。飢餓状態でもあったと考えられる」と証言。さらに1ヵ月で体重が4キロ以上減ったことは「2週間から20日、何も食べないのと同様の状態だった」と説明した。

 雄大被告の弁護人は「人の親になるということは難しいことです」「家族の数だけ親の形はあります」とゆっくり語り始めた。

「決して虐待は許してはいけない。それでも彼は父親になろうとしていた」「彼には理想の家族像があった」などと裁判員らに訴えた。

 そして争点になっている保護責任者遺棄致死罪について問うた。「今回、起訴されたのは殺人や傷害致死ではない。虐待や元妻(優里被告)へのDVを裁く場ではない」

 虐待に至った経緯については「雄大被告の理想の家族像は何でも明るく言い合える関係だった。しかし高い理想がプレッシャーになった」「間違った方向に行った」などと主張した。

誰も助けることができなかった

 第2回公判が開かれたのは3日。結愛ちゃんを一時保護した香川県の児童相談所職員が出廷し、雄大被告が「(結愛ちゃんを)しつけているのは俺だ」と強調していたと証言。2回目の保護の際には雄大被告が結愛ちゃんに「帰りたいのか、帰りたくないのか」と問い詰めていたことを明らかにした。

 優里被告も出廷し「最初はとても優しく仲が良く、結愛もなついていました」「だんだん、厳しくなっていった」と証言。

「結愛はとても賢く、ほめられて、そこから『できる』と始まり、『あれもできる、これもできる』というしつけに変わっていった」と振り返った。