楽天が携帯電話事業の本格参入の延期を表明したことで、料金競争を回避した携帯電話通信大手3社。2019年4~9月期決算には、その「恩恵」が見え隠れする。(ダイヤモンド編集部 村井令二)
ドコモは唯一、減収減益
それでも「順調」と語る余裕
「第2四半期は減収減益だったが、(通期)予想に対しては順調に進捗している」
NTTドコモの吉澤和弘社長は2019年度(20年3月期)の中間期決算を発表した10月29日、「順調」という表現で通期予想の達成に対して余裕をのぞかせた。
携帯電話通信大手3社の中でNTTドコモは唯一、中間期で減収減益となった。ただ、通期の営業利益予想は前期比で18.1%もの減益を見込んでいるため、中間期の業績は想定の範囲内にすぎなかったのである。