ヤフーとLINEが経営統合に向けて協議を進めている。8000万人を超える顧客基盤を持ちながら赤字が続くLINEと、メッセージアプリが欲しいソフトバンクグループ。統合が実現すれば、ソフトバンクの野望である、日常のあらゆるサービスをスマートフォンのアプリ1つで解決する「スーパーアプリ」の実現に一歩近づく。(ダイヤモンド編集部 大矢博之)
あらゆるサービスをワンストップで
ペイペイが目指す「スーパーアプリ」構想
「スーパーアプリ」実現の野望とLINEの“救済”がマッチしたか――。
ソフトバンクグループでZホールディングス(HD)傘下のヤフーとメッセージアプリ運営大手LINEが経営統合に向けて協議していることが明らかになった。
ZHDは「協議を行っていることは事実」、LINEは「企業価値向上のための施策の一つとして検討を進めていることは事実」と14日にそれぞれコメントを発表し、経営統合の交渉について認めた。
関係者によれば、交渉はZHD側から持ち掛け、親会社のソフトバンクと、LINEの親会社である韓国ネイバーを交えて協議を進めているという。ソフトバンクとネイバーが50%ずつ出資して新会社を設立してその傘下にZHDを置き、ヤフーとLINEを子会社にする案が検討されている。来週中にも正式発表する。
ヤフーとLINEの統合で実現するものは何か。そのヒントとなるのが「スーパーアプリ」だ。