米航空機大手ボーイングは20日、初の宇宙船「スターライナー」の打ち上げ実験を行った。打ち上げ自体は円滑にいったが、約30分後に問題に直面した。スターライナーは、国際宇宙ステーション(ISS)への飛行士の輸送を目的とした有人宇宙船だが、今回の実験では人は乗っていない。日の出前にケープカナベラル空軍基地から打ち上げられたスターライナーは約15分後に予定通り、ブースターから切り離された。その約15分後には、搭載エンジンの出力を上げて想定水準まで軌道を上げ始めるはずだったが、適切な軌道に乗っていないとして今回は見送りとなった。米航空宇宙局(NASA)は打ち上げから1時間後、スターライナーはとりあえず安定軌道にあると説明したが、今後の対応については「すべての選択肢を検討している」と述べた。不適切な軌道が修正され、今後も実験が継続されるかなど詳細は現時点で不明。