イライラをなくし、
ひらめきが得やすくなる効果も

 サウナは、メンタル面にも効果がある。交感神経と副交感神経を切り替えることで、自律神経が鍛えられる。すると精神状態が安定し、イライラが少なくなる。

 企業経営者にはサウナ好きが多いというが、何かとストレスが多い立場だけに、うなずける。サウナ室に座りながら熟考し、水風呂で決断を下す習慣のある経営者もいるそうだ。

 おそらく、本書のアドバイスに従い、水風呂の後で外気浴をすれば、決断を実行に移す気力も湧いてくるのではないか。

 交感神経と副交感神経のスイッチは、アイデア創出にも関係している。

 本連載の2018年12月8日掲載「仕事で成果を上げたいなら「午前中」か「夕方」がベスト」では、ひらめきや洞察力の発揮には「夕方から夜にかけて」が適していることを紹介した。

 その理由は、この時間帯に副交感神経が優位になりやすいからだ。

 冒頭に書いた、私が朝風呂から上がって体を拭いているときにひらめくことが多いのも、「交感神経優位→副交感神経優位」のスイッチが起きているからかもしれない。

 ところで本書を読んで納得した私は、昨夜、もう1度近所の温泉のサウナに入ってみた。

 サウナ室に入るのは、心拍数が平時の2倍ほどになる8~9分が最適とのことなので、8分間、高温に耐えた。そして、「サウナ室4、水風呂1」の配分に従い、水風呂に2分間漬かる。

 その後、体を拭き、露天風呂の横にある椅子に腰かけ、冬の外気の中でしばらくのんびりしてみた。さすがに寒いので、露天風呂の湯船に足だけは入れていたのだが、とても心地よかった。

 結局、この「サウナ室→水風呂→外気浴」を3セット繰り返し、帰ってきた。何だかホッとした気分になり、夜はいつもよりぐっすり眠れた。

 そして翌日、つまり今まさに、この原稿を仕上げるべくパソコンに向かっているのだが、いつもほどイライラすることなく、すらすらと書けているような気がする。

 本書には、2人の著者が勧める国内のサウナも豊富に紹介されている。

 ぜひ、本書で、効果のあるサウナの入浴法を確かめた上で、利用してみてはいかがだろうか。日々の仕事で疲れた心身を「ととのえ」て、快調に2020年を滑り出していただきたい。

(文/情報工場シニアエディター 浅羽登志也)

情報工場
2005年創業。厳選した書籍のハイライトを3000字にまとめて配信する書籍ダイジェストサービス「SERENDIP(セレンディップ)」を提供。国内の書籍だけではなく、まだ日本で出版されていない、欧米・アジアなどの海外で話題の書籍もいち早く日本語のダイジェストにして配信。上場企業の経営層・管理職を中心に約8万人のビジネスパーソンが利用中。 https://www.serendip.site