不動産・開発危うい狂乱#3
Photo:Jungang Yan/gettyimages

新宿駅は大改造によってすっかり生まれ変わる。主導するのはJR東日本、小田急電鉄、京王電鉄などの鉄道会社だ。特集「不動産・開発 危うい狂乱」(全13回)の#3は、東京都庁を超える超高層駅ビルも建つ新たな新宿の完成予想ビジュアルを描いた。(ダイヤモンド編集部 松野友美)

新宿スバルビルを
小田急が手放す理由

 東京・新宿駅西口広場の西側に面して立っていた新宿スバルビルは2019年に解体され、今は期間限定でイベントスペースになっている。かつてはSUBARU(旧富士重工業)の本社が入り、西口を象徴する顔の一つだった。小田急電鉄がここをSUBARUなどから10年に約340億円で買い取り、どのように再開発するかが注目されてきたが、実はこの土地を小田急は手放すことにしたのだ。

 小田急は西口で商業施設の小田急百貨店と新宿西口ハルクを運営しており、スバルビルも新たな商業ビルやオフィスにするとみられてきた。が、水面下では、小田急がスバルビルを東京都に譲ることが決まった。都は西口広場の東側に小田急百貨店隣接地を所有しており、ここと土地交換するのだ。これにより、小田急は同百貨店の建て替えの際に増床すると思われる。

 新宿駅は都が掲げる「新宿グランドターミナル構想」の下、駅の東西エリアをつないだり、駅舎をリニューアルして拡大する再開発計画が進んでいる。この再開発を主導するのは大手デベロッパーではない。この地に鉄道と土地を持つJR東日本、小田急、京王電鉄の鉄道3社だ。

 各社は駅や隣接する商業施設を全面的に建て替える。都との土地交換はその一環で行われるもので、JR東日本が運営する東口のファッションビル、ルミネエストもこれによって現在と異なる姿になる。