「最後かもしれないから長く応援してくださった方々のまえで、過去最高のパフォーマンスをしたい。そして、できたらあと1年、東京五輪までクライミングがしたい。もっと登りたい」と、彼女は試合まえに話していました。「自分のためにも、そしてなにより応援してくれる人たちのためにも、過去最高のパフォーマンスをする」これが、世界選手権での“目的”だったわけです。

 その目的を胸に戦った結果、複合で銀メダルを獲得して、日本人最高位となり五輪内定を手にしたのでした。「過去最高のパフォーマンス」を目的に掲げたことで、試合中も、「負けたらオリンピックに出られない、どうしよう……」などといったことで不安にならず、最高のパフォーマンスができた。それが、結果的に「五輪代表に内定し、クライミングを続ける」という目標の達成に大きく貢献したことは間違いありません。

 あなたも、ここ一番の大勝負のときには、目標だけでなく、その先にある目的を自分のなかで明確にし、本番でもその目的を心にしっかりと抱いてパフォーマンスをおこなってみてください。