高齢化社会の到来により、介護にかかるお金に関心が集まっているが、公的介護保険制度だけでは心もとない。となれば、民間の介護保険で備えることも視野に入るが、このジャンルの保険は発展途上にある。保険のプロたちはどの介護保険を評価したのか。そこで、特集「保険商品ランキング【2019年度下期版】」(全8回)の#7では、介護保険ランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部編集委員 藤田章夫)
平均寿命が延びたことで財政を圧迫し、公的介護保険制度における自己負担の増加が避けられない状況になっている。そうした不安を少しでも軽くするには、自分で何らかの備えをするしかない。
まず、そもそも介護にかかる費用は幾らぐらいなのか。下図をご覧いただきたい。
これは生命保険文化センターが全国の実態を調査したものだ。高額な高級老人ホームに入る人から、年金の範囲で介護サービスを受けて、つましく生活する人まで、介護にかける費用は人それぞれだ。そのため一概には言えないが、この調査での介護にかかる月額費用の平均は7.8万円。おおむね年間約100万円といったところだ(公的介護保険サービスの自己負担費用を含む)。
この費用をいかに賄うか。その方策の一つとして考えられるのが、民間の介護保険だ。ただし、公的介護保険制度が定期的に改正されているだけに、民間の介護保険の保障内容もまたそれに合わせて流動的にならざるを得ない。そのためにも、可能な限り中身を吟味してから選ぶようにしたい。
では、保険のプロ24人が選別した、介護保険ランキング【2019年度下期版】を見てみよう。次ページをご覧いただきたい。