ダイヤモンド社の書籍編集局では、中途採用で書籍の編集者を募集しています(詳しい募集要項はダイヤモンド社の採用情報ページおよび「マイナビ転職」をご覧ください)。
そこで、近年ダイヤモンド社に転職してきた4人の編集者たちが、仕事内容、職場の雰囲気、一緒に働きたい人材像などについてざっくばらんに語り合いました。ホンネ炸裂のトークをお読みいただき、我こそは!と思われた方は、ぜひご応募ください。応募〆切は2021年5月31日(月)です。
(→他メンバーのインタビュー記事および座談会記事も是非お読み下さい!)
ダイヤモンド社への転職を決めた理由
藤田悠(以下、藤田) 今日は書籍編集部門の職場について、4人でざっくばらんに話していきたいと思います。皆さん中途で入社された方ですよね。まずは、これまでの簡単なキャリアと、なぜダイヤモンド社に転職してきたのかについてお聞かせいただこうと思います。どうしよう、僕からいきましょうか?
書籍編集局第2編集部 副編集長
大学院修了後、他の出版社を経て2014年入社。担当書籍は『13歳からのアート思考』『知覚力を磨く』『直感と論理をつなぐ思考法』『最高の休息法』等。直近の担当作は『ダブルハーベスト──勝ち続ける仕組みをつくるAI時代の戦略デザイン』。音楽・SF・ホラーが好き。
一同 是非!
藤田 いちおう最も社歴が長いですからね(笑)。僕は入社したのが2014年12月なので在社6年半くらいになります。入社したときは33歳で、その前の会社には4年ちょっと在籍していました。
もともと僕は研究職に就こうと思って大学院の博士課程に行っていたので、社会人になったのが27歳と遅いんです。前の会社では、語学書とか学習参考書をメインで担当しつつビジネス書もつくっていました。それほどやる気のある編集者じゃなかったかも(笑)。でも、つくった本がたまたま当たって面白くなってきたんです。で、ビジネス書をしっかりやるなら、やっぱりダイヤモンド社だろうと。
あと、当時は小器用というか、マーケットがこういうのを求めているのかなと分析して、そこに置きにいくような本づくりをしていたんです。それがちょっと空しくなってきて。自分の体重をガッツリ乗せて本気でやりたい、もっと厳しい環境に身を置きたい、という思いでダイヤモンド社に転職しました。いま振り返ると入ってよかったなと感じています。
長久恵理(以下、長久) 私は入社して3年ちょっとです。新卒で入った会社は芸能系でしたが、その後2つの出版社を経てダイヤモンド社に来ました。これまでビジネス書の経験はなくて、女性実用書の編集者としてやってきています。
前職は刊行点数がすごく多い会社だったんです。だからテーマによっていろいろな編集のやり方ができるようになってすごく楽しい面もありました。ただ、外注も多く、どうしてもすべての本には深くコミットできない感じがあって。ダイヤモンド社なら一冊一冊じっくりつくれるかなと思って転職を決めました。
あとは、新しいものをつくりたかったんです。私のやりたい仕事は、いまの市場にはないテーマを育てていくことです。そうした点でこの会社はとても前向きだと思っています。
書籍編集局第1編集部
大学卒業後、他の出版社を経て2018年入社。担当書籍は『投資家みたいに生きろ』『1%の努力』『精神科医が教える ストレスフリー超大全』『リーダーの仮面』等。直近の担当作は『深い集中を取り戻せ』。ほぼ毎日のお酒が生きがい。
種岡健(以下、種岡) 僕は新卒で入った出版社に6年半在籍して、29歳のときにダイヤモンド社に転職しました。前職では年間10~12冊ほどの本を刊行する環境だったんですが、自分の編集スタイルは、かなりリライトに時間を掛けるやり方でした。となると年間4~5冊くらいが合っているなと思いはじめて。
また、僕の場合は初速型の著者と仕事することが多かったんですが、徐々に長く売れる本づくりにシフトしていきたいとも考えはじめました。そのためにも、やはり納得するまで時間をかけてつくる必要があるとの結論にたどり着きました。ダイヤモンド社は点数ノルマがなく、過去6年分の担当書の売上を評価すると聞いたので、そういう場でチャレンジしたいなと思い入社したんです。
田畑博文(以下、田畑) 私の場合は、大学時代から編集プロダクションで働いていて、そのあと出版社2社を経て、2019年にダイヤモンド社に入社しました。
ダイヤモンド社はこの10年くらい次々にベストセラーを出していてすごいなと注目していたんです。あと、私は出版社&編集者ウォッチャーなので、この中途採用向け座談会も毎回読んでいて(笑)、刊行点数に縛られずに仕事ができることや、過去6年分の担当書の売上で評価されることも知っていました。編集者にとっては理想的な環境だなぁと。ただ、自分はサイエンスとか人文ジャンルの入門書をつくるタイプの編集者だったので、ダイヤモンド社に魅力を感じながらも、縁がないのかなと思っていたんです。
それが変わるきっかけが二つありました。一つは、この数年で女性実用書や児童書をつくっている編集者がダイヤモンド社に入って活躍していたこと。この出版社は新しいジャンルに対しても応援する風土があるんだろうなと感じました。自分の得意なサイエンス分野も売り伸ばしてもらえる可能性があるかなと思ったんです。
もう一つは、前職時代に私的な勉強会にダイヤモンド社の編集者の方が来て下さって、ダイヤの編集者たちがどんな本づくりをしているか熱く語ってくれたことがあるんです。企画書の目次をつくるための著者取材に30時間ぐらいかけるとか。その話を聞いたときに、そこまでこだわって本をつくっている環境は理想的だなと。その二つで転職を決めました。
入社して変わった仕事のやり方
藤田 お話をうかがうと、やっぱり刊行点数と評価の問題は大きいんですね(笑)。ではダイヤモンド社に来てから仕事のやり方は変わりましたか?
種岡 当然ながら、僕は一つの本に集中している時間が長くなりました。刊行点数のノルマをこなす必要がないので、着実に一冊ずつつくっているという感じです。
田畑 刊行点数が多くなると、もちろんベストは尽くすのですがどうしても時間的な制約が生まれます。あとから冷静に振り返ると、もっと時間をかければ更に作り込めたのにと反省することもある。私もそういうストレスが減りました。転職して2年でまだ6冊しか出していないんですが、そのペースでも売上目標がクリアできるなら問題なく認めてもらえます。また、プロモーションにすごく時間が掛けられるのもありがたいです。
藤田 プロモーションで言うと、書籍編集者が「書籍オンライン」を使えるのもうちの大きな特長ですよね。
田畑 そうですね。初速を出したければ発売前から「書籍オンライン」でどんどん情報発信することもできますし、ちょっと売上のペースが落ちてきたなと思ったら、ここでバズりそうな記事をあげてみようと工夫することもできます。これは、営業部が細かく数字を共有してくれるお陰でもありますね。さらに、「書籍オンライン」では、記事内容や公開するタイミングなど、かなりの部分の権限が書籍編集者に委ねてもらえているのもすごく助かります。
書籍編集局第2編集部
大学卒業後、他の出版社を経て2018年入社。担当書籍は『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』『大人が自分らしく生きるためにずっと知りたかったこと』『「育ちがいい人」だけが知っていること』等。買い物と観葉植物が好き。
長久 私の場合、以前は年に20冊以上の新刊を出していたので、とにかく事故を起こさない、間に合わせるということに必死で、出した後のことまでは正直なかなか手が回りませんでした。
いまはそこから解放され、本を出したあとのプロモーションにすごく意識が向くようになりました。返品まで評価に入ってくるので、売り伸ばすこと、長く売ることまで考えるようになった(笑)。社外のメディアやイベントと連動したり、本の切り口とは別の時流に合った切り口を準備して「書籍オンライン」に記事として出してみたり。前からやりたかったことが実現できています。
藤田 以前は僕も「企画の強弱」みたいなのを意識していました。勝負企画とノルマのための企画というか。いまは勝負企画ばかりになりました。そこそこでいいやみたいな考え方をしなくなった。だから著者とも濃密に話すようになりましたね。それってすごくハッピーなこと。もちろんハードでもありますけど(笑)。
あくまでもフェアな企画会議
藤田 ここで、ダイヤモンド社の書籍企画が成立する基本的なプロセスを紹介しましょう。担当者はまず直属のデスク(副編集長)に企画を相談します。次に各編集部でメンバー全員が参加する編集会議に諮る。そこを通過すると、営業メンバー全員が出席する会議でプレゼンし、OKが出れば正式に企画成立となります。
つまり企画会議が3段階あるんですね。そう聞くとすごく関門が多いと感じるかもしれません。ただ誤解をおそれずに言えば、担当編集者が情熱をもってやりたい思いを伝えれば、多くの企画は認めてもらえます。決裁してもらう感じではなく、編集者個人が「私はこういう本をつくりたいんです!」と意志を示し、そこに周囲を巻き込んでいくのが企画成立のプロセスだと僕は認識しています。
そのためか、企画会議はお互い妥協する雰囲気がないというか、すべてが売れる前提で、どうすればこの企画はもっと売れるかを徹底して話し合う感じです。
書籍編集局第3編集部
大学卒業後、編集プロダクション、出版社2社を経て2019年入社。担当書籍は『若い読者に贈る美しい生物学講義』『とてつもない数学』『16歳からのはじめてのゲーム理論』『死の講義』『世界史は化学でできている』『WHAT IS LIFE? 生命とは何か』。落語が好き。
田畑 私はまだ第3編集部の企画会議しか知らないんですが、参加して感じるのは、けっして企画が編集長の色で染められるわけではないという点です。個々の編集者の自主性が重んじられていて、それを前提に編集長や同僚がいろいろなアドバイスをしてくれる。そのうえで最後は担当編集者に委ねてもらえます。その反面、しっかり売れ筋にしなければというプレッシャーはありますし、試しにちょっとやってみよう的な企画は自主規制しがちかもしれません(笑)。
長久 企画会議ですごく特徴的だなと思ったのは、田畑さんと一緒でそれぞれのプレースタイルを尊重してくれる点です。ダイヤモンド社ってやっぱりビジネス書をつくっている人が多くて、そこでものすごい実績をあげている人がいる。普通だとその成功スタイルが正解で、他のやり方に対して「こっちの方法でやったほうがいいんじゃない」となりがちだと思うんです。
でもそうではなく、たとえ苦戦していても、その人のやり方を否定せず尊重してくれる。ではノウハウは共有されないのかというと、勉強会などを通じて、縦ではなく横に共有していくカルチャーがある。だからこそ、多様なジャンルでさまざまな形のヒットが生まれ、ベストセラー編集者もたくさんいるんだと思います。
種岡 僕はダイヤモンド社に来て、企画に対してすごくフェアだなと感じました。他の方が出した企画に対して、誰もがざっくばらんに意見を言うんですけど、皆さん前向きで、「これは売れない」というように、バツを付けて否定したり、ネガティブなことは言わない。生産的な意見が集まり、すごく自己肯定感が高まります(笑)。最終的な企画への判断も、著者に売れた実績があるからマル、ないからバツといったこともなくて、あくまで内容重視ですし。
藤田 皆さんがおっしゃっていることをまとめると、企画の判断がフェアだということですよね。その点はこの組織の大切なポイントで、非常に良いところだと僕も思っています。
営業部門との良好な信頼関係
藤田 フェアネスというのは、営業部門についても言えますよね。たとえば僕が入社して最初に参加した営業との会議で、前作がすごく売れていた編集者が企画を出していたんです。ところが、かなりケチョンケチョンに言われていて(笑)。「えー、あの凄い編集者の企画に対してこんなに言うの?」ってすごくビックリしました。
つまり、この編集者が担当だからとか、前作がいっぱい売れてるから大丈夫みたいな前例主義ではなく、営業もしっかり個々の企画内容を見て判断してくれるわけです。これはとてもフェアだと思います。そして結果が出れば、しっかりそれに応えてスピーディに重版し書店展開もしてくれる。
もちろん、毎回リセットしてのスタートなので、一度売れたから次も安心ということがない厳しさはあります。でも、どれだけ転んでもマイナスにはならず、ゼロから再スタートできるのは、すごく魅力だなと思ってます。
種岡 たしかに、他の出版社の話で聞くような、社内で声の大きい編集者とか、営業の方たちに気に入られている編集者が優遇されているという話はダイヤモンド社では皆無ですよね。ちゃんとデータを見て判断してくれていると感じます。
長久 私は返品率の低さがすごいと思っています。私のつくる本は、ダイヤモンド社にとっては前例が少なくてどこでどう売ればいいか分かりづらいと思うんです。これまでに実績のある女性実用書ともまた異なるテイストの本なので。それにもかかわらず消化率がよくて返品率がとても低い。たとえば『「育ちがいい人」だけが知っていること』は発売から1年経った今も返品率が2%台です。やっぱり営業がデータを細かく見て分析し、適切に施策を打ってくれているんです。本当にありがたいですね。
田畑 新たなジャンルへの取り組みという点では、私も営業のありがたみを感じています。担当したサイエンス分野の本が好調なことが前提にあると思いますが、営業の方に「刊行ジャンルの拡大につながるから、田畑さんみたいな人が来てくれて嬉しい」と言ってもらえたり、メールをいただいたりするんです。私が攻めているジャンルを、1冊で終わりじゃなく広げようとしてくれていることを強く感じます。ビジネス書に強い版元に入ってどうかなという心配は最初はありましたが、いまは安心してプレーしています。
藤田 うちの営業部門と編集部門の関係の良さって、しょっちゅう飲みに行くとか仲良しだとかってことじゃないんですよね。いい本をつくればしっかり売ってくれるという信頼関係があるという意味なんです。だから社内営業的なものは不要です。
一方で「ゲラBOX」というのがあって、そこにゲラを入れておくと興味を持った営業メンバーが読んでくれます。たとえば『13歳からのアート思考』も事前にみんなが読んでくれて、3人くらいが「すごく面白いから、絶対に売りましょう!」と個別に連絡をくれました。これもフェアな仕組みで、すごく素敵だなと感じます。
職場の雰囲気とコロナ対応
藤田 職場の雰囲気についても触れておきましょうか。どんなところに特徴があると感じますか?
長久 否定から入らない文化があるなぁって感じます。たとえば、攻めているジャンルが違う人の意見も、企画の参考になると思ったら取り入れてくれますよね。
それと私の上司は、私がまったく売れていなかった時期の評価でも「売れると思う」と書いてくれました。売れていない編集者の前例(類書)のないテーマの企画って不安になると思いますが(笑)、『「育ちがいい人」だけが知っていること』も絶対に売れると言い続けてくれたんです。まさに否定から入らないんです。
種岡 職場の雰囲気ということで言うと、書籍編集局のフロアは静かですよね。僕にとってはすごく居心地がいいです。こんな静かな環境はなかなか手に入らないんじゃないでしょうか。
藤田 僕も静かなのが好きですね。なのでいまは、さらなる静けさを求めてほとんど在宅勤務にしています。そういえば我々の職場では、コロナ禍のもと在宅勤務やリモート勤務を積極的に導入しています。そのあたりについてもちょっと話しておきましょうか。田畑さんはいまはリモートと出社の割合ってどんな感じですか?
田畑 他編集部の編集会議はオンラインで行われていると思いますが、私の所属する第3編集部は基本は水曜日に顔を合わせて編集会議をする(※オンライン参加も可)ことになっています。他の曜日については本人の判断に任されていますね。私の場合はだいたい週1日くらい出社して4日はリモートという感じです。
藤田 なるほど。書籍編集者の働き方は皆だいたいそんな感じで個々人に任されていますね。リモート勤務になって何か困ったことはありました?
田畑 コロナ禍のリモート勤務の導入当初に多少混乱があったくらいで、それ以後は困ったことはないですね。いまは会議や打ち合わせの多くはZoomやGoogle Workspace(旧Gsuite)を使ってオンライン化していますし、タブレットPC等も必要なら購入OKと言ってもらっています。そこはすごく局の後押しがありました。もともとこの職場はリモートに対応しやすい働き方になってたのかなと感じますね。
藤田 そうですね。職場の特徴として自由かつ自立というところがあって、これをしちゃダメとか、絶対にこれはやりなさいといったルールが非常に少ない。良いコンテンツをつくることが究極目的で、それに沿う限り、できるだけ働き方も自由にしようという組織文化があります。だから今回のコロナ禍でもあまり混乱が起きず、驚くべきことにこの1年の書籍部門の業績も過去最高でしたし。だから、これからも多少のことが起きてもこの職場は大丈夫だと感じますね(笑)。
こんな人と一緒に働きたい!
藤田 では最後に「こんな人に来てほしい」という点について話してもらえますか。
長久 まずは女性に入ってほしいです(笑)。私のいる第2編集部は10人中5人が女性ですが、全体では3分の1くらいとやや少ないので。あとは、いまのダイヤモンド社にないジャンルを攻めたい人。ベースがないところに来て開拓するのは楽しいですし、編集も営業も新ジャンルは歓迎してくれます。自分のコンテンツはダイヤ向きじゃないなんて思わず、積極的にチャレンジしてもらいたいと思います。そういう方に来てもらえれば、私たちも新しい視点を得ることができるし、会社としても可能性が広がってすごくいいと思います。
種岡 僕は、やりたかった企画が会社の都合で「ウチの会社向きじゃない」「類書がない」「実績がない」といった理由で落とされてしまっている人ですね。そんな企画をたくさん持っている人が来ると、すごく活躍できると思います。そうした企画のなかにこそ、ベストセラーになる鉱脈がたくさん眠っていると強く感じるので。
ダイヤモンド社は売上数字がすべてオープンで、売れなければそのまま評価にはね返ってくる厳しさはあります。でも、自分が納得して本がつくれる環境があることは間違いありません。新しい著者、新しい企画、新しいジャンルは大歓迎されます。そうしたチャレンジをしたい方にぜひ来ていただきたいと思います。
藤田 やりたいことがあるというのは、ダイヤモンド社に来るうえでとても重要ですね。何をやってもいいけど、これをやりなさいとは誰も言ってくれないから。「ガッツはあるので、指示されれば何でもやります!」っていう人だと逆に困る(笑)。
田畑 私も皆さんに近いですが、自分で考えて動ける人に来てほしいですね。そういう方にとっては実に働きやすい環境ですし、会社もそれをバックアップしてくれます。自由に売れる本をつくることを追求したい人には、すごく向いてる会社じゃないかな。
それから、自分のようにビジネス書以外の新ジャンルを開拓したい人に是非来てほしいです。本当に応援してもらえる風土がありますし、私自身もそうした仲間が増えると嬉しいので。
藤田 僕の場合は二つあります。一つは、責任を自分で引き受けられる人です。この職場は環境的にすごく恵まれていて、上司が企画を通してくれないとか、デザインに口を出されたとか、営業が売ってくれないとかの言い訳がほぼできない(笑)。だから責任を転嫁せず仕事をすることがとても大事です。そのプレッシャー自体も楽しんでしまおうという姿勢で働ける人にとっては極めて快適な職場だと思います。
もう一つは、本だけで終わらないという意識を持っている人。編集者という仕事には、まだめちゃくちゃ可能性があると思うのでこれはとても大事な要素です。たとえば最近僕は何冊かの本でオンライン読書会を開きました。多いときは400人くらいをZoomでつないで。もともと司会とか得意じゃないんですが、やってみるとすごく楽しいし、皆さんからもけっこう褒めていただける(笑)。
振り返ると、そういうライブの場をまとめていくのも、編集の仕事にすごく似ているんです。何かを集めて編むスキルは、他にも映像とか研修にも役立ちますし、企業や地域コミュニティを編むといったこともあるかもしれません。そういう感じで、編集者の仕事にはまだまだ可能性があると思います。もちろん良い本をつくるのが大前提ですが、その先のこともやってみたい人が来てくれたら、すごく面白いと思っています。
(終わり)
※具体的な募集要項はダイヤモンド社の採用情報ページをご覧ください。また「マイナビ転職」にも詳しい情報が掲載されています。
※本記事以外にも、他のメンバーの座談会記事やベストセラーを連発する注目の編集者のインタビュー記事がこちらでお読みいただけます。職場の雰囲気や本づくりの極意をオープンに語っています!