もう一つは、自ら考え動きながら学習できているか、つまり「Try&Learn」ができるように促すことです。VUCA時代には「Try&Learnサイクル」という、「Focus(目的・相手の期待を具現化する)」→「Action(これだと思うことをやってみる)」→「Reflection(その経験から学び、次に活かす)」の流れが大事になります。

「Try&Learnサイクル」出典:リクルートマネジメントソリューションズ
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 それを具体的な行動指針に落とし込んだのが、下記の「9つの行動」です。

<Focus>
(1)目的理解:与えられた指示の背景にある仕事の本来の目的を考え確認する
(2)期待の具現化:相手の期待を理解・確認し、求められていることを具体化する
(3)進め方確認:納期に向けた進め方や報告のタイミングを相手に確認して決める

<Action>
(4)試行錯誤:今できることやさらなる工夫を考え、行動し続ける
(5)経過報告:仕事の完了時だけでなく、進捗や見通しもこまめに相手に共有する
(6)相談:困ったときや行き詰まったときは、周囲に相談し助言を求める

<Reflection>
(7)改善検討:うまくいった・いかなかった要因を明らかにして、次はどうするかを決める
(8)フィードバック:結果とプロセスについて、相手にフィードバックを求めにいく
(9)意図理解:指摘やアドバイスをくれる相手の意図や背景にある期待を理解する

 どんな状況でも、この行動に立ち返り実践することで、VUCAの時代においても信頼と成果につながっていくでしょう。