世界が待ち望んでいた瞬間が、ついに手の届くところまで来た。米製薬大手ファイザーとドイツのバイオンテックは9日、暫定データの分析に基づき、開発中の新型コロナウイルス予防ワクチンの有効性が90%を超えたと発表した。安全性評価はまだ続いているが、治験で深刻な問題は見つかっていないと両社は述べている。ファイザーは11月中に米規制当局に緊急使用許可を申請する見通しで、年内にワクチン配布に青信号がともる可能性がある。米金融市場ではこれを受け、予想されていたより早期に通常の生活が戻ることに賭ける動きが広がった。9日午前の株式市場では航空株やクルーズ船運航会社、店内飲食関連の銘柄が上昇。一方、米フィットネス事業大手ペロトン・インタラクティブや、インターネットによる遠隔診療サービスを手掛ける米テラドック・ヘルスなど、「ステイホーム」銘柄は大きく売り込まれた。
ファイザーのワクチン、株式市場の高揚感は妥当か
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