銀行再編の黒幕#10Photo:PIXTA

特集『銀行再編の黒幕』(全16回)の#10では、全国の地銀を貸出金、経費率、自己資本比率でランキングした。三つの異なる評価軸だが、強い地銀はランキングの上位に、弱い地銀はワーストランキングの上位に、それぞれ複数回顔を出す結果となった。(ダイヤモンド編集部 清水理裕)

地元の地銀は再編する側?される側?
3本のランキングで徹底分析!

 本特集の#2『地銀「生き残り力」ランキング!生き残れない67行、生き残れる33行は?』では、収益性の観点を重視した。具体的には、地域別の営業利益(投資信託解約益を除くコア業務純益)ランキングを作成することで、どの地方銀行が各地域の生き残り枠(金融庁の有識者会議の報告書によると全国で33行)に入れるかを判定した。

 今回は、健全性、効率性、規模の観点から、全国の地銀の優劣を浮き彫りにする。健全性を示す「自己資本比率」ワーストランキング、効率性を示す「経費率」ワーストランキング、規模を示す「貸出金」ワーストランキングの3本立てだ。

 三つの異なる評価軸を使って、次ページで地銀103行の実力を査定した。福邦銀行(福井県)や島根銀行など弱い地銀はワースト10に、横浜銀行(神奈川県)や静岡銀行など強い地銀はベスト10(ワーストランキングの94~103位)に、それぞれ繰り返しランクインしている。こうした地銀は、次の再編予備軍として注目されそうだ。