銀行再編の黒幕#9
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愛知県では中京銀行が台風の目となりそうだ。三菱UFJ銀行が行う中京銀株の放出に絡め、再編劇が動き出すのではないかとみられているのだ。そして最近、そんな中京銀・三菱UFJ銀に向けて “ラブコール”を送ったのではないかとささやかれる銀行が浮上した。特集『銀行再編の黒幕』(全16回)の#9では、ざわつく中京圏の地銀再編事情を追う。(ダイヤモンド編集部 新井美江子)

三菱UFJ銀の株放出が引き金に
激戦区・愛知県の台風の目は中京銀

「台風の目は、どう考えても中京銀行(愛知県)だ」。中京圏(愛知県、岐阜県、三重県)に本店を構えるある地方銀行幹部は断言する。

 というのも、中京銀株の約4割を保有する三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)傘下の三菱UFJ銀行が、国際的な金融規制の強化に伴い、持ち株圧縮のため中京銀株の放出に動くのではないかとみられているからだ。

 三菱UFJ銀は実際にここ数年、親密行である百五銀行(三重県)株や愛知銀行株を売却している。メガバンク界を見渡せば、17年には三井住友FGが、同じくリスク資産の圧縮を目的の一つにして関西の傘下地銀を経営統合に向かわせた“実例”もある。

 当の三菱UFJ銀の幹部も含みを持たせてこう語る。「まず優先されるべきは中京銀の意向だが、再編の想定はいろいろできる」。

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Illustration by Yuuki Nara