米ミズーリ州在住のマークス・ジェレル・ラフさん(34)は、新型コロナウイルスが大流行する中での部屋探しは大変だろうと覚悟していた。だが申し分ないと思える物件と出会うためには、ビデオ通話アプリ「Face Time(フェイスタイム)」で内見ツアーをすれば十分だった。バーチャルな住宅訪問はすでに販売ツールとして定着しつつある。だが今年、コロナ禍でオープンハウスを見学する楽しみが奪われたことで、大きな弾みがついた。スクリーンの「目」を身代わりにすれば確かに便利だが、通常の注意事項が当てはまることにラフさんたちは気づいた。インターネット通販やオンラインデートと同じく、画面で見た通りのものが手に入るとは限らないのだ。