池田 私が現在オーナーを務めている「さいたまブロンコス」のホームタウンの一つであるさいたま市では、バスケットボールとサッカーの試合が行われることになっています。21年の開催に向けて、徐々に地元の機運が高まっていることを感じています。これから緊急事態宣言などで一旦機運も低迷したり、世論調査の結果などで賛否も出たりということもあると思いますが、客観的に見ると4月以降にまたいろいろと情勢も変わるでしょう。行政側も新型コロナ対策のノウハウを20年の間に蓄積してきました。開催に向けた動きをプロスポーツチームの側からサポートしていきたいと考えています。

朝日健太郎
朝日健太郎(あさひ・けんたろう)/1975年、熊本県生まれ。法政大学卒後、1998年サントリー株式会社入社、2002年に退社しプロビーチバレー選手へと転向。2008年北京オリンピック、2012年ロンドンオリンピックにビーチバレー日本代表として出場し、同大会を最後に現役を引退。その後は、NPO法人理事長としての活動や講演、メディア出演等を通じてバレーボールの普及や青少年の育成に取り組む。早稲田大学大学院スポーツ科学研究科社会人修士課程修了。熊本地震を契機に、だれもが輝ける社会を実現するため、参議院選挙への立候補を決意。2016年東京都選挙区より出馬、初当選。参議院国土交通委員会理事や自由民主党青年局長代理などを歴任し、現在は国土交通大臣政務官、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会実施本部 事務局次長など様々な役職に就いている。

――世論の大勢は大会開催に否定的です。ポジティブな空気をどのようにつくっていけばいいのでしょうか。

朝日 いろんなご意見があることは十分承知しています。私は水際対策を万全にすることによって、国民の皆さんの理解を得られるのではないかと考えています。大会を開催することになれば、海外から多くのアスリートや観客が来日することになります。その入国時に新型コロナウイルスの持ち込みを徹底的に防ぐ。また、大会出場選手たちの入国後の行動記録、いわゆるアスリートトラックをしっかり管理する。さらにそれらの情報を全て公開していく。そういった仕組みを実現することができれば、きっと理解していただけると思います。

池田 開催に対してネガティブな意見があることは、私は仕方がないことだと思っています。コロナ禍の先行きは見えず、仕事が不安定になる人が増え、家計も厳しくなっています。その中で、多額の税金を投入して国際的なスポーツ大会を開催するわけですから、風当たりが強くなるのも仕方がありません。

 しかし逆に、そのような停滞感を払拭できるのが、まさにスポーツイベントであるとも言えます。ラグビーワールドカップも、平昌オリンピック・パラリンピック大会も、国民にとっての「元気玉」になりました。「東京2020」を元気玉にし、国全体を元気にしていく。そんな発想が必要だと思います。

 現在、最優先されるべきは新型コロナ対策です。だから、できるだけお金をかけずに、開催に向けてやるべきことを地道に続けていくしかありません。そして、後から振り返って、「開催して良かったよね」「あれで元気になったよね」とみんなが思える大会にしていくことを考えるべきだと思います。