日本航空は2021年3月期第3四半期決算発表で通期予想を下方修正した。航空2強は大赤字を見込む。対して海運大手3社は黒字予想を上方修正。運輸業で業績格差が拡大している。(ダイヤモンド編集部 臼井真粧美)
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、航空2強のANAホールディングス(HD)と日本航空(JAL)は運航便数を大幅に減らしてきた。実際、旅客需要は大きく萎み、旅客数は激減した。とりわけ国際線旅客ビジネスは壊滅状態に陥った。
国際貨物を運ぶ海運大手も、当初こそ荷動きが減って船の供給量を引き締めた。しかし、貨物の需要は旅客と異なる動きを見せた。一般消費財などを運ぶコンテナ船の需要は巣ごもり消費などで昨夏以降に急回復し、目下は世界的に需給が逼迫している。
旅客ビジネスと貨物ビジネスの間で広がる格差は、2020年4~12月期(21年3月期第3四半期累計)の決算から一目瞭然だ。