航空・鉄道 最終シナリオ#1
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日本航空(JAL)の社員は、経営破綻した10年前に年収が激減した。コロナ禍の中で、今度はANAの社員の年収が萎む。両社の立場が逆転したのである。ANA、JALの世代別年収は?賞与は?特集『航空・鉄道 最終シナリオ』(全18回)の#1では、年収と賞与から国内航空2強の経営事情をあらわにした。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)

ANA総合職は40歳前後・管理職で
年収1000万円に手が届いた

 2020年12月中旬、ANAの希望退職募集が締め切られた。本社や各地のオフィスなど地上で勤務する総合職たちの見立ては「CA(客室乗務員)の応募はそれなりにあっても、われわれ総合職からの応募は少ない」というもの。今のタイミングで退職しても、同じレベルの年収が得られる転職先を見つけるのは簡単ではないと自覚する者が多いからだ。

 コロナ禍に襲われる前は、ANAの総合職は40歳前後で管理職になると年収1000万円に手が届いた。世でいうところの高給取りである。航空会社の職種でみると、総合職はパイロットの次に年収が高い。

 ライバルの日本航空(JAL)は10年前に経営破綻した際に、人員の大リストラを断行。残った者も年収が激減した。その後の10年間、総合職の年収は常にANAのそれを下回り、1000万円プレーヤーになるためのハードルはANAより高い(次ページの2社における世代別年収比較表参照)。

 ところがコロナ禍の局面でライバル2社の立場は逆転した。