脂質の多い食品は?
「常温で固形の脂」と「かくれ油」に要注意!

 私たちが口にするアブラには、常温で固形の「脂」と、常温で液体の「油」があります。

【常温で固形の「脂」】
肉の脂(ラードなど)、バター、マーガリン、ショートニング、マヨネーズなど
【常温で液体の「油」】
サラダ油、菜種油、オリーブオイル、ゴマ油、コメ油、アマニ油、エゴマ油など

 気を付けたいのは常温で固形の脂です。これらの脂には飽和脂肪酸が多く含まれているので、とり過ぎると中性脂肪やコレステロール、血圧を上昇させ生活習慣病の原因になってしまいます。脂肪分の多い肉やバター、生クリームたっぷりの料理は適量で抑えましょう。洋食は比較的脂質が多いので、食事を和食中心にするというのも脂質を減らす一つの方法です。

 脂の中でも、マーガリン、ショートニングに含まれるトランス脂肪酸は、心臓病のリスクを高めたり、アトピー性皮膚炎や花粉症の原因になるともいわれています。マーガリンやショートニングはケーキやスナック菓子、チョコレート、菓子パン、レトルト食品、インスタント食品などにも使われているので、これらをよく食べる方は少しずつ減らすようにしたいですね。

食事の脂質を減らす方法

 ここからは具体的に、食事で摂取する脂質量を減らす方法を紹介します。メニュー選びの参考にしてください。

(1)揚げ物や炒め物を、焼き物や蒸し物に代える

 植物油は大さじ1杯(14g)で120kcal程度。例えば同じ100gの鶏もも肉(皮なし)を、チキンカツで食べると375kcalになりますが、蒸し鶏にすれば169kcal、さらに焼き鳥にすると余分な脂が落ちるので82kcalまで減らすことができます。

(2) 肉は脂身の少ないものを選ぶ

 ヒレ肉や豚もも肉など、赤身の多い肉の方が脂質を抑えられます。ひき肉は脂身もミンチになっているので、脂質が多くなりがち。同じ量のお肉ならハンバーグよりもステーキの方が脂質を抑えられます。

(3) 洋菓子や揚げたお菓子を果物に代える

 ケーキやドーナッツ、スナック菓子は脂質が多く、それだけで1日の脂質量の目標量の半分以上をとってしまうものもあります。これらを頻繁に食べている方は、1日1回までと決め、あとは果物にしたり、食事は揚げ物を控えたりなどして工夫しましょう。

(4) 和食中心のメニューにする

 上にも書きましたが、洋食は脂質が多くなりやすいので、食事を和食中心にするというのも脂質を減らす一つの方法です。クリーム系のスープをみそ汁に、パスタやパンをご飯に代えるだけでも脂質を減らすことができます。

(5)脂質の多い調味料は控えめに

 マヨネーズやドレッシングは脂質の多い調味料です。ドレッシングはノンオイルにしたり、カロリー控えめのものを使って脂質をとり過ぎないようにしたいですね。